多くの宗教や、スピリチュアルな考え方の中では死後の世界に関しての様々な定義が行われていますが、それは統一された見解はありません。
この記事では、「幽界」と「霊界」の違いを分かりやすく説明していきます。
「幽界」とは?
「幽界」とは、死後の世界のひとつの場所であるというのがスピリチュアルな考えに共通する定義ですが、詳細な区分に関しては、すべての思想において同じ定義がされているわけではありません。
基本的な考え方は古代から続いてきたものですが、国学の研究の中では、「古事記」「日本書紀」に記載されている「黄泉の国」が「幽界」として理解されていたと考えられています。
もともと「幽」という文字には「かすか」とか「目に見えない」という意味があるので、「幽界」ということばのもともとの意味は、ただ「見えない場所」ということだったのでしょう。
「霊界」とは?
「霊界」とは、死後の世界のことを表す言葉として、スピリチュアルな考え方では、よく使用されます。
特に俳優でもあった丹波哲郎氏の著作である「大霊界」においては、「大霊界」は7つの階層でできており、人によって行く場所は違うが、永遠の魂を得て、何の悩みもなく暮らせる素晴らしい場所であると書かれています。
「霊」という文字には「魂」とか「精神」という意味があるため、「霊界」のもともとの意味は「精神世界」ということになります。
「幽界」と「霊界」の違い
「幽界」と「霊界」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、死後の世界の考え方の中に存在する特殊な環境に関しての言葉であるのは同じです。
それらを総合して考えると、次のような2つの見方があることが分かります。
ひとつは「霊界」が人間が死後に行く世界を代表する場所を指すものであり、「幽界」はその中の一つの側面であるという考え方です。
もうひとつは、死後に行く場所のなかで「幽界」は最も生前の人間の世界に近い場所で、そこで訓練を積んだ後に、上位である「霊界」に行くという考え方です。
後者の考え方においては「霊界」の上位にさらに「神界」があるというものもあります。
まとめ
この記事では、「幽界」と「霊界」の違いに関して説明してきました。
このような死後の世界に関する考え方は、多くの宗教に存在しますが、結局は戻ってきた人はいないので、実際にどうなっているかに関しては現生の人たちには確かめようがないのも事実です。
その基本には精神と肉体の関係があるので、今を生きる人たちにとっては、心というものを見つめる機会にはなるでしょう。