「以前」と「依然」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「以前」と「依然」の違い生活・教育

この記事では、「以前」「依然」の違いを分かりやすく説明していきます。

「以前」と「依然」の違い

「以前」「依然」の違いについて紹介します。


「以前」と「依然」の使い方の違い

「以前」「ある時点よりも前に起きた出来事や、前の状態のこと」に使われます。

現在話している時点よりも前のことで、人の記憶や記録に残っていることを話題にする時の言葉です。

「依然」「ある時点よりも前と変わらない状態であること」に使われます。

現在話している時点でのものごとの状態が、前と同じであることを話題にする時の言葉で。


「以前」と「依然」の英語表記の違い

「以前」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「before」「前に」「以前」という意味で、「ビフォー」と日本語にもなっています。

“Have I seem you somewhere before?”
(以前どこかであなたにお会いしませんでしたか?)
2つ目は「previously」「前もって」「先に」「以前」という意味です。

“I previously had a lessen in this school.”
(私は以前、このスクールでレッスンを受けていました)
「依然」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「still」で、「いまだ」「今でも」「依然」という意味です。

“I am still tired.”
(私は依然として疲れている)
2つ目は「remain」で、「そのまま」「残る」「依然」という意味です。

“The problem remains unsolved.”
(その問題は解決されずに残っている)

「以前」の意味

「以前」「いぜん」と読み、以下の3つの意味があります。

1つ目は「ある時点よりも前」という意味で、話題に上がっている時よりも前の時間であり、現在の時刻ではありません。

2つ目は「現在を基準にして前の時点」という意味で、話し手の記憶や記録に残っている、比較的近い昔の時期を言います。

3つ目は「ある状態に達する前の段階」という意味で、ある状態になる前にどの様な状態であったかということを言います。

上記に共通するのは「その時よりも前」という点です。

「以」「もって」とも読み「ある時や場所を起点としてそれより」という意味、「前」「まえ」とも読み「ある時点よりもまえ」という意味、「以前」「ある時や場所を起点としてそれより前のこと」になります。

「以前」の使い方

「以前」は、「ある時や地点よりも前のこと」に使われます。

会話や文章で「前のこと」を表す言葉としてよく使われます。

ただし、はっきりとどれくらい前であるかという定義はなく、現在の時点、或いは話題としている時点よりも近い前であり、話し手の記憶に残っていたり、記録が存在している出来事に対して使われる表現です。

「以前」を使った例文

・『彼女は以前会った時よりも、ずいぶん雰囲気が変わっていた』
・『飛行機が遅れたが、正午以前には到着する予定だ』
・『彼は以前と違って今はそんなにお酒が飲めなくなったと言っていた』
・『こうなる以前に相談してくれれば良かったのに』
・『これだけ酷いトラブルに発展したのは、人の能力以前の問題だと思う』

「以前」の類語

「往時(おうじ)」
「すでに過ぎ去った時間や、それより前の時間」という意味です。

「母校を訪ねたがすっかり建て替えられてしまい、往時の面影は跡形もなくなっていた」などと使われます。

「過去(かこ)」
「現在より以前の時や過ぎ去った出来事」という意味です。

「過去の栄光にとらわれ過ぎてしまい、就職活動がなかなかうまくいかない」などと使われます。

「以前」の対義語

「以後(いご)」
「ある時点より後やその時より遅れた時間」という意味です。

「部長は午後5時以後ならばオフィスに戻っていると思います」などと使われます。

「依然」の意味

「依然」「いぜん」と読みます。

意味は「ある物や人、状態などが、元のままであること」です。

物や人、状態などが、話題にした時点より前からずっと同じで変わりがない様子を言います。

「依」「よる」とも読み「そのままであること」「元のままであること」という意味、「然」「しかり」とも読み「ほかの言葉に付いて状態を表す」という意味、「依然」で、「元のままである状態」になります。

この言葉だけで「元のまま」「そのまま」「変わらない」という意味が伝わります。

「依然」の使い方

「依然」「人や物、状態などが前と変わらず、元のままであること」に使われます。

「依然〇〇である・であった」と使われたり、「依然として」と副詞として使われたりします。

前と変わらないというと悪い意味の様に思えますが、この言葉自体に良い意味、悪い意味はありません。

どの様な内容であるかによって良い意味でも悪い意味でも使われる表現です。

「依然」を使った例文

・『その事件は依然として謎に包まれたままの状態だ』
・『状況は依然として困難を極めているが、何とかして乗り越えたい』
・『試合は延長戦にもつれ込んだが、うちのチームが有利な状態が依然続いている』
・『犯人の行方は依然として知れないまま5年が過ぎてしまった』
・『その地域は古い町並みが依然として残っており、懐かしい気分になった』

「依然」の類語

「相変らず(あいかわらず)」
「久しぶりに見て、今までと変わったようすがない様子」という意味です。

「部長の家に1年ぶりに招かれたが、相変わらず若々しい奥様だった」などと使われます。

「未だ(いまだ)」
「人や物の状態が以前のままである様子」という意味です。

「私の故郷には未だかつて誰も踏み入れたことのない山がいくつかある」などと使われます。

「依然」の対義語

「突然(とつぜん)」
「予期しないことが急に起こる様子」という意味です。

「冷たい風が突然吹き始めたかと思うと、真っ黒な雲が出てきた」などと使われます。

まとめ

今回は「以前」「依然」について紹介しました。

「以前」「ある時点よりも前のこと」「依然」「元のままであること」と覚えておきましょう。