「セオリー」と「定石」には、どのような意味の違いがあるのでしょうか。
この記事では、「セオリー」と「定石」の違いを分かりやすく説明していきます。
「セオリー」とは?
「セオリー」は、理論、学説、持論、自説、といった意味を持つ言葉です。
これら、確立された方法を意味する言葉で、一般的には、ものごとにおける最善の方法や手段を意味する言葉として用いられています。
言い換えれば、「行動理論」や「説」、「定理」などと同じです。
「セオリー」の使い方
「セオリー」は、「セオリー通り」や「彼女のセオリー」、「セオリーに従う」などといった形で用いられます。
「定石」とは?
定められた石と書いて「定石」。
この石は囲碁を指し、囲碁において研究され最善とされる決まった石の打ち方を意味します。
そのことから、一般的には、ものごとを行う上で決まった方法。
最善とされる定番の方法を意味し用いられます。
言い換えれば、「決まり」や「習慣」、「王道」、「恒例」などと同じです。
「定石」の使い方
「定石」は、「定石通り」や「定石を踏む」、「定石を疑う」、「定石にとらわれない」などといった形で用いられます。
「セオリー」と「定石」の違い
「セオリー」と「定石」は、ほぼ同じ意味を持つ類語関係にあります。
そのうえで1つだけ意味の違いがあります。
それは、「仮説」の意味が含まれているか、いないかです。
「セオリー」には「仮説」の意味が含まれているものの「セオリー」には、「仮説」の意味が含まれません。
「セオリー」の例文
・『必ず、セオリー通りに進むとは限らない』
・『セオリーに従い実権を進めてきたにも関わらず、実験に失敗してしまった』
・『セオリーを信じすぎたあまり、結果、この試合に負けてしまったのではないだろうか』
・『勉強にも恋愛にも、セオリーなど存在しない』
「定石」の例文
・『いつまで、定石にとらわれた古い方法で仕事を行っているのか』
・『何でも、定石通りに行えば良いというわけではない』
・『部長は、定石を踏むことをとても大切にしている』
・『彼女のやり方は、定石に思えたものの自分自身の工夫も組み込まれていて素晴らしかった』
まとめ
「セオリー」と「定石」の違いは「仮説」の意味が含まれているか、含まれていないか、ということになります。