この記事では、「バイオリン」と「ヴァイオリン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「バイオリン」とは?
「バイオリン」とは、4本の弦を持つ弦楽器の一種で、調律された弦を弓で引いて音を出すという方法で演奏します。
一般的なものは、全長は約60センチメートル、300から600グラム程の重量で、メイプルやスプルースなどの木材で作られています。
英語表記では“violin”と書かれるため、後述する「ヴァイオリン」という呼び方もされますが、同じものを指しています。
音を出す際に使われる弓毛は馬の尾の毛で出来ており、スティックの部分はブラジルボクという木で作られていますが、このブラジルボクはワシントン条約の影響で輸入が困難となり、人造の繊維強化プラスティックなども使われています。
最も高価なものとして有名なのが、イタリアのストラディバリが制作したもので約20億円もします。
「ヴァイオリン」とは?
「ヴァイオリン」とは、上述した「バイオリン」の「バ」の表記を「ヴァ」としたもので、同じものを意味しています。
「バイオリン」を英語表記したときの“Violin”を正しく発音すると「ヴァイオリン」となるためこちらの呼び方もされており、間違いではありません。
バイオリン奏者を始めとするクラシック関係者は、比較的「ヴァイオリン」と呼びます。
「バイオリン」と「ヴァイオリン」の違い
「バイオリン」と「ヴァイオリン」の違いは発音で、同じものを指しています。
なぜ、このような二つの呼び方があるかと言うと、1万円札の肖像画で有名な福沢諭吉が、“v”音の発音について「ヴ」を用いるという事を発案しますが、1954年の国語審議会において“v”音の発音は「バ行」を使い表記するように推奨されます。
これを機に国語辞典などは「バイオリン」表記になりすが、1991年の国語審議会において「ヴ」表記が容認されます。
このため、「バイオリン」と「ヴァイオリン」の二つの呼び方が広まったとされています。
まとめ
「バイオリン」と「ヴァイオリン」は同じもので、発音の仕方に違いがあるだけで、どちらで呼んでも間違いではありません。
より英語表記に近づけたいなら「ヴァイオリン」と呼ぶとよいでしょう。