「再会」と「際会」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「再会」と「際会」の違い生活・教育

この記事では、「再開」「際会」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「再開」と「際会」の違い

「再開」とは、一度閉じたものや、ひとまず終わりにしたものを、もう一度開いたり、はじめたりすることです。

「際会」とは、どこにでもあるようなものではない出来事や機会にたまたあうことです。

どちらの言葉も「サイカイ」と読みますが、使用している漢字が違い、意味も違います。

「再開」の場合は、ふたたびという意味を持つ漢字である「再」と、ひらく、はじめるという意味を持つ漢字である「開」が使用されています。

漢字が持つ意味からもわかるように、「再開」はもう一度開くこと、もう一度始めることです。

「際会」の場合は、まじわる、出あいという意味を持つ漢字である「際」と、あう、であうという意味を持つ漢字である「会」が使用されています。

漢字が持つ意味からもわかるように、「際会」とは出あうことです。

何に出あうのかというと、滅多にはない事件や機会です。


「再開」と「際会」の使い方の違い

一度閉じたり終わりにしたものを、もう一度開いたり始めたりすることについて「再開」を使用します。

開く、始めることについて使用する言葉です。

どこにでもあるようなものではない事件や機会などに出あうことについて、「際会」を使用します。

出あうことについて使用する言葉です。


「再開」と「際会」の英語表記の違い

「再開」は英語で“reopen”“resume”と表現をします。

「際会」は英語で“encounter”と表現をします。

「再開」の意味

「再開」とは、一度閉じたり、終わりにしたものを、もう一度営業をしたり、活動したり、始めたりすることです。

パソコン作業を長時間行っていると、目や頭が疲れたり、肩や首が凝ってきたりします。

この状態で作業を続けるのは、心身ともにつらいです。

心身ともにつらいときには、休むのが一番です。

休むときには、パソコンの電源を落としたり、電源を落とさずともパソコン作業を一度やめたりします。

そして、しばらく休んだら、もう一度作業を始めます。

これは、いったん終わりにしたものをもう一度始めているということができます。

舞台は、出演者が事故にあってケガをした場合など、いったん公演がとめられてしまうことがあります。

しかし、出演者のケガが治ったり、代役が決まったりすると、また舞台が行われるようになります。

これもいったんやめていたものが、もう一度始まったということができます。

しばらくの間、閉じたり、やめたりしたものが、また始めることを意味する言葉で、完全に閉じたり、やめたりしたもののことを指しているのではありません。

また、新しく始めることでもありません。

もう一度とは、二回目、三回目などであることです。

つまり、「再開」は初めてのことという意味ではないことになります。

「再開」の使い方

一時的に閉じたり、やめたりしたことが、もう一度開いたり、始まったりすることについて使用をします。

あるお店は、事情があって一時的に休んでいました。

しばらく休んでいたものの、あるときまた店を営業するようになりました。

このようなときに使う言葉です。

ある店は閉店してしまいました。

閉店した店は、今後また始まる可能性はほぼありません。

このようなときには使わない言葉です。

「再開」を使った例文

・『雨のため中断していた試合が再開された』
・『活動が再開されてファンが喜んでいる』
・『販売が再開されてすぐに売り切れてしまった』
・『舞台の再開が待ち遠しい』

「再開」の類語

「開く」「始める」が類語です。

「再開」の対義語

「断絶」「途絶」が対義語です。

とだえるという意味がある言葉で、「再開」される可能性が低いです。

「際会」の意味

「際会」とは、どこにでもあるようなものではない事件や機会に、予期せずに出会うことです。

桜田門外の変は、時代を動かすような大きな出来事でした。

このような出来事は、毎日起こることはありません。

滅多にないことだといえます。

滅多にない出来事に出あうことも、滅多にありません。

滅多にない出来事は、頻繁にあるわけではなく、さらにその場所に居合わせなければならないので、出あう確率は低いといえるでしょう。

そのような稀なものに出会うことを意味する言葉です。

現代の日本では、時代を動かすような出来事はあまりないかもしれません。

個人のことでいうと、このチャンスをつかむことによって出世できるといったような、滅多にない機会に出あえるようなことをいいます。

これも頻繁にあることではありません。

「際会」 の使い方

頻繁にはない事件や機会などに、たまたま出あうことについて使用をします。

桜田門外の変のような出来事は、一生に一度あるかないかといったものです。

ごく当たり前ではないことなので、いつでも出あえるのではありません。

「滅多にない」はどれくらいの頻度という定義はありませんが、いつでも出あえるようのものでないことを指しています。

「会う」には、人と顔をあわせるという意味がありますが、「際会」は人に対しては使わない言葉です。

芸能人に出会うことは、一般の人は滅多にないことでしょう。

しかし、人のことなのでこういったことには使用しません。

事件、機会、時代など、人以外のことについて使用をする言葉です。

事件というと悪いことを思い浮かべるかもしれませんが、自分にとってよい方向に導いてくれる機会など、よい意味でも使われます。

「際会」を使った例文

・『思わぬ事件に際会する』
・『時代を変えるような出来事に際会する』
・『運命を変えるような出来事に際会する』
・『状況がめまぐるしく変化する時代に際会する』

「際会」の類語

「遭遇」が類語です。

たまたまめぐりあうという意味があります。

「際会」の対義語

対義語はありません。

まとめ

同じ読みをする2つの言葉ですが、意味はまったく違います。

「再開」はふたたびという意味を持つ漢字である「再」が使用されているように、二回目や三回目に始めたりすることです。

「際会」はあうという意味を持つ漢字である「際」「会」が使用されているように出あうことです。