この記事では、「顛末」と「経緯」の違いを分かりやすく説明していきます。
「顛末」とは?
「顛末」とは特定の事柄に関しての始まりから終わりまでを指す言葉です。
何を発端としてどういう事が起きてどのような状態を経てどのような結果になったかをまとめたものが「顛末」と言えます。
顛が最初を意味する頂を指す文字で末は終わりを意味する文字なので、両者を合わせて最初から最後までという意味になっているのが「顛末」です。
漢字で表現されている最初と最後だけではなくその間も含めている点は注意が必要でしょう。
「経緯」とは?
「経緯」とは特定の事柄に関してどのようなことが起きてどのような流れになっているかを指す言葉です。
物事の始まりについてもそれが起きた「経緯」と言いますし、決着が付くまでにどのような事柄がおきていたかも「経緯」に含まれます。
そのため物事の最初から最後までを「経緯」という言葉で表現することもありますが、まだ終わっていない物事が現時点でどのような事が起きてどのような状態になっているかも「経緯」で表現される内です。
「顛末」と「経緯」の違い
「顛末」と「経緯」の違いを、分かりやすく解説します。
物事の始まりから終わりまでの出来事をまとめて指す言葉が「顛末」で、どのような事が起きているかという物事の流れを指す言葉が「経緯」です。
「顛末」は最初から最後までと決まっているので終わった事柄にしか使えません。
それに対して「経緯」はまだ終わっていない事柄に関しても、その時点で今起こっていることやその前に起きた出来事などを指して使えます。
まとめ
「経緯」は物事の始まりについても途中経過についても終わりについても使える言葉なので、始まりから終わりまでの出来事を指す「顛末」と混同されてしまうこともあります。
「顛末」は物事が終わったあとで始まりから終わりまでを指す言葉、「経緯」は物事が終わったかどうかを問わずにどういう流れや出来事があったかを指す言葉とおぼえましょう。