「刀」を使った四字熟語として「快刀乱麻」と「一刀両断」があります。
2つの熟語はそれぞれどんな意味なのでしょうかこの記事では、「快刀乱麻」と「一刀両断」の違いを分かりやすく説明していきます。
「快刀乱麻」とは?
「快刀乱麻」とは、「複雑な状況を鮮やかに片付け見事に解決すること」を意味する四字熟語です。
刀で複雑に絡みついた麻糸をスパリと断ち切るように鮮やかな手並みで事態を解決する様子を表します。
山積みの課題を次から次に処理したり立ち塞がる敵を軽々なぎ倒したりなど、苦労した様子も見せずに複雑な状況を解消する素晴らしい様子に対して用いる称賛の表現です。
「一刀両断」とは?
「一刀両断」とは、「思い切って決断しきっぱり処置すること」を意味する言葉です。
本来は刀の一振りで真っ二つに断ち切ることを意味しますが、ためらいなく刀を振って切るさまから転じて「行動をためらわず大胆に処置すること」という意味で使われています。
小さなことに煩わされず大胆な決断をくだす様子を表す時に使われる言葉です。
「快刀乱麻」と「一刀両断」の違い
「快刀乱麻」と「一刀両断」の違いを、分かりやすく解説します。
「快刀乱麻」と「一刀両断」はどちらも刀の素晴らしい切れ味に由来し物事を処理する様子を表しますが、評価基準の違いによって使い分けられます。
「快刀乱麻」は複雑な物事をきれいに処理する巧みさや鮮やかさを評価しているのに対し「一刀両断」は揺るぎなく決断する思い切りの良さを評価する、という評価点の違いが2つの違いです。
複雑に絡み合う複数の物事の解決に対して使う表現が「快刀乱麻」で、1つの物事の解決に対して用いるのが「一刀両断」という解決対象の数の違いでも区別できます。
「快刀乱麻」の例文
・『快刀乱麻の働きを見せる』
・『投げては10三振、打っては2本塁打と快刀乱麻の活躍だった』
「一刀両断」の例文
・『言い訳には耳も貸さず一刀両断で処分する』
・『有無を言わせず一刀両断で決定を下す』
まとめ
「快刀乱麻」と「一刀両断」は同じ刀を使う言葉でも意味が大きく異なります。
刀の使い方をイメージして区別してください。