「荒廃」と「没落」の違いとは?分かりやすく解釈

「荒廃」と「没落」の違いとは?違い

この記事では、「荒廃」【こうはい】と「没落」【ぼつらく】の意味や使い方をわかりやすく説明していきます。

「荒廃」とは?意味

前までは客も大勢来店した店が、今では誰もいない状態になり、屋根からは雨漏りして抜け落ちたり、床に穴が開いてしまっているような状況を「荒廃」【こうはい】といいます。

この「荒廃」した状況を表す生徒がいなくなった後の校舎の窓が抜けてしまい、外から枯葉やシダが入り込み、床を埋め尽くしたり、田畑を管理する人も亡くなった後、葉や野菜は腐り、雑草が生い茂った光景を「荒廃した田畑」と言って人々を驚かせるわけです。


「没落」とは?意味

代々由緒正しき名家が、お世継ぎがいなかったり、金銭的に家を守れずそれまでの人々の勢いが失われて滅びることを「没落」【ぼつらく】といいます。

たいていは、以前その土地で知らない者はいなかったほどお屋敷を抱える名家であったのに使用人も去り、残された家は荒れて廃墟になってしまい、売れない状態になることを「没落」と言います。


「荒廃」と「没落」の違い

「荒廃」「没落」の違いを、分かりやすく解説します。

人が手入れするからこそ荒れることがなく、美味しい野菜や果物が実り、収穫できる田畑を管理することがなくなったため荒れてしまった状態が「荒廃」です。

それまでは校舎や建物、田畑も普通に使えていたというのに、運営状況が悪化したり、高齢者が亡くなるなったために雑草や木が伸びて生い茂り、建物や田畑がひどく荒れてしまうことを指すわけです。

もう一方の「没落」は、以前は名家であった一族が滅びて建物が傾いて失われたり、高い地位を失い、ただの人になってしまった状態を意味しています。

「荒廃」の例文

・『敵から爆弾を打ち込まれ荒廃した建物ばかりで、胸が締め付けられる』
・『荒廃した学校の建物は、まるでお化け屋敷のようで背筋が寒くなる』

「没落」の例文

・『300年前はここに名家の建物が建っていたが、没落して更地になる』
・『会社のトップに君臨していた社長だが、今は没落して行方不明だ』

まとめ

栄えていたときは活気もあり、名誉、地位も我が物にしていたというのに、今では見る影もなくなってしまった状態を表せる言葉を2つご紹介しました。

今の状況を見て、どちらを使えば言葉をうまく使えるかを考えて表現してみましょう。

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