この記事では、「おしなべて」と「すべからく」の違いを分かりやすく説明していきます。
「おしなべて」とは?
「おしなべて」は「押し並べて」と書き、意味は以下の通りです。
 1つ目は「全体に渡って同じである様子」という意味です。
 2つ目は「全部がそうではないが、大体の傾向として」という意味です。
 3つ目は、格助詞「の」を伴い、「おしなべての」として、「ありきたりの」という意味です。
「おしなべて」の言葉の使い方
「おしなべて」は副詞として「おしなべて良い・悪い」などと使われます。
 上記で紹介した様に「押し並べて」と書き、「隙間なく敷き詰めて、全体を同じ様に並べる様子」という意味です。
 ここから転じて「同じように」「大体のところ」という意味で使われています。
「すべからく」とは?
「すべからく」は「須く」と書きます。
 意味は「あることを是非ともしなければならないこと」です。
 当然するべきである、是非ともそうするべきであると思う気持ちを表す古語です。
「すべからく」の言葉の使い方
「すべからく」は副詞として「すべからく早起きするべし」などと使われます。
「す」は、動詞「する」の連用形、「べからく」は、義務の意味の助動詞「べし」を名詞化する為に「く」を付けて変化させて言葉です。
「おしなべて」と「すべからく」の違い
「おしなべて」は「全体に渡って同じである様子」「大体の傾向としてそうである様子」という意味です。
「すべからく」は「あることを是非ともしなければならないこと」という意味です。
「おしなべて」の例文
「おしなべて」の例文は以下の通りです。
 ・『今年の米はおしなべて粒が大きい』
 ・『小説のレビューはおしなべて高評価だ』
 ・『どの作品もおしなべてありふれている』
「すべからく」の例文
「すべからく」の例文は以下の通りです。
 ・『不具合はすべからく説明すべきだ』
 ・『子供はすべからく外で遊ぶべきだ』
 ・『学生ならばすべからく勉学すべきだ』
まとめ
 今回は「おしなべて」と「すべからく」について紹介しました。
 それぞれの違いを理解して、正しく使える様にしておきましょう。



