この記事では、「香木」【こうぼく】と「焼香」【しょうこう】の意味や違いを分かりやすく説明していきます。
「香木」とは?意味
飛鳥時代には、すでに香りで人を癒した「香木」【こうぼく】は、それぞれ木の香りを楽しむために作られました。
焼香に使われているものは「香木」を刻んだものであり、ほとんどのものは刻みを元としていて、そこに漢薬原料を混ぜ合わせているものを温めて使います。
飛鳥時代に人気の香りは白壇や沈香などで、香木をそのまま焚いて楽しんでいました。
現代では、聞香炉に灰を平らになるよう空気を入れつつ、香筋(きょうじ)を使って底から静かに回しながらかき混ぜて、表面を平らにならしておきます。
香炭に着火するときは角をあぶってつけて、炭全体に火がまわるまで炭の上において香りが広く漂うのを待ち、半分埋めたところに香木を置けば香りが漂います。
「焼香」とは?意味
抹香を細かく砕いたものを「焼香」【しょうこう】といいます。
葬儀のとき指で摘み、パラパラと落とすことで独特の香りを漂わせて焚くものです。
仏教が日本に伝わったとき、仏が住んでいる浄土に漂う香りと同じであり、まるでそよ風のように感じた人は心癒されるわけです。
香りは部屋の隅々まで満遍なく行き渡り、そこにいる子供やお年寄り、男性、女性と区別なく行き渡ることで仏の慈悲を受けて、讃えるといった意味で使います。
この「焼香」の仕方は宗派によって違いがあり、額におしいただくやり方を定めていないところもあります。
「香木」と「焼香」の違い
「香木」と「焼香」の違いを、分かりやすく解説します。
小さく刻まれた「香木」を香炉にのせて、炭と灰で香りを部屋に漂わせて楽しむのが「香木」です。
他にも銀葉と炭団、香炉、灰などの一式で薫く方法や、コンセントに繋げて電気を流して温め、ほのかな「香木」の香りを漂わせる電子香炉があり、初心者が安全に使える商品が揃います。
もう一方の「焼香」は、自分の邪念を消し去り、心身を清めるという意味で粉状の抹香を右手でつまみ、額に当てる行為を3回おしいただくのが一般的です。
作法としては、遺族に一礼してから左手に数珠をかけて、立ったまま右手で抹香をつまんで額におしいただき、両手を合わせて合唱してまた遺族に一礼して自分の席に座るという違いがあります。
まとめ
どちらも独特な香りを放ち、古くから使われてきたものです。
心を癒したり、心身を清めるために使うなど、それぞれ使われる意味について違いがありますので、自分なりにやり方を調べてみるといいでしょう。