この記事では、「余分」と「余計」の違いを分かりやすく説明していきます。
「余分」とは?
「余分」は、必要なものが既に存在しており、余っていることを意味し、供給過多であるという意味です。
そのうえで、「余分」が意味する供給過多というものは、物に対して使用されることが多く、人という労働者が余っているという表現では「余分」という呼び方は使用しません。
「余計」とは?
「余計」は、一定の数より多いという意味で、一定の数より多い物は何でもよいです。
なので、「余計な言葉」は、口数が多くて一定数以上に不必要な言葉であるという意味で、「余計なお世話」は、一定以上に不必要に第3者を世話したという迷惑行為を意味します。
「余分」と「余計」の違い
両者の違いは、物が供給過多であるという意味であるか、物でも何でも良いのでとりあえず一定の数よりも多いという意味であるかです。
「余分」は、物などに対して供給が過多であると述べますが、「余計」は、人の言動などに対して一定以上のことを仕出かしているとするので、広い意味で何かしらを仕出かしたという意味で使用可能だという違いがあります。
よって、「余分」は、あくまで物のみにおいて供給過多である、「余計」は、どのような物でもよいので仕出かしていてマイナスの結果になっていると考えるとよいでしょう。
「余分」の例文
・『工場で余分な生産をしてしまった』
・『工場であえて余分にあんこを製造する』
「余計」の例文
・『余計なお世話である』
・『余計に事が悪くなった』
まとめ
「余分」と「余計」については、「余分」は供給過多で余ってしまうことで、「余計」は、マイナスに転じてしまういらない行為だと考えるとわかりやすいです。
だから「余計」は「余計なお世話」に「余計に事が悪くなる」などマイナスに転じることにおいて「余計」という言葉を使用するわけですね。
逆に「余分」は、あまりを意図的に作ることでもあるのでこちらの場合、マイナスの意味にならないことが多いです。
たとえば、「余計にあんこを製造する」とした場合、必要ないマイナスな行為であるという意味になりますが、「余分にあんこを作る」にした場合、あえてそうしたことになり、意図的だということになるので、「余分」は意図的にそうした状態にすること、「余計」は意図的であってもマイナスになる行為だとすれば分かりやすいでしょう。