帆布を使用した丈夫で長持ちのバッグやその他の商品で有名なブランドとして、京都の「一澤信三郎帆布」があります。
この会社は相続問題で一時、ニュースなどでもたくさん取り上げられていました。
それでは、この「一澤信三郎帆布」とはどういう意味でしょうか。
また、「喜一澤」とは、どう違うのでしょうか。
この記事では、「一澤信三郎帆布」と「喜一澤」の違いを分かりやすく説明していきます。
「一澤信三郎帆布」とは?
「一澤信三郎帆布」とは、老舗の帆布バッグのブランドである「一澤帆布」から分化してできた店であり、2000年代の相続争いを経て、今では直系の4代目としての位置を確立しています。
製品は帆布と呼ばれる厚手の織物の布で英語名の「canvas」でわかるように、油絵を描くための「キャンバス」や靴のアッパーの素材として使用されていたものです。
これをバッグに応用して丈夫で長持ちする製品を作ったのが「一澤帆布」でした。
「喜一澤」とは?
「喜一澤」とは、老舗の帆布バッグブランドの「一澤帆布」の3代目の四男が、起こした店であり、古くからの「一澤帆布」の良さを守り続けたものづくりをしています。
「一澤信三郎帆布」と「喜一澤」の違い
「一澤信三郎帆布」と「喜一澤」の違いを、分かりやすく解説します。
この2つの言葉は、もともとは「一澤帆布」の直系の帆布を使用した手作りの鞄のメーカーであることは同じですが、経営者と、製品のコンセプトが違います。
つまり、「一澤信三郎帆布」は、1905年に創業した「一澤帆布」の3代目である信夫の三男である信三郎が起こした会社であり、「喜一澤」は、四男の喜久夫が作った会社です。
もともと同じ製品を作っていた会社から別れたので、基本的な部分では同じですが、「喜一澤」は技術者気質が強く、基本に忠実な飽きのこないものを安く提供したいというコンセプトで開発を行っています。
それに対して、「一澤信三郎帆布」のほうは、柄物が多く、ファッションブランドのように流行を作り出していこうというコンセプトで作られています。
まとめ
この記事では、「一澤信三郎帆布」と「喜一澤」の違いを、解説してきました。
この2つに関しては、同じ会社で働いていた兄弟が別々に起こした会社なのですが、その目指す方向はかなり違うようです。
しかし、双方とも京都という古都の中で手作業作られた、帆布という独特な素材を活用したバッグは独特な風合いから多くのユーザーを獲得しています。