「空費」と「浪費」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「空費」と「浪費」の違い生活・教育

この記事では、「空費」「浪費」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「空費」と「浪費」の違い

「空費」とは「それをやっても益(メリット)のないことに時間・労力を無駄に使うこと」の意味を持っていますが、「浪費」にはそういった「本来の目的に使われなかった時間や力の無駄遣い」の意味はありません。

「空費」にも「浪費」のような「お金の無駄遣い」の意味も無いわけではないですが、基本的に「空費」「お金(金銭)」よりも「時間・行動する力を意味なく使うこと」の意味合いを持っている点が異なっています。

「空費」に照らして「浪費」は、「本来必要ではないものや遊興費などにお金を無駄に使うこと」を意味している違いが挙げられます。

ただし、「浪費」「時間・気力体力・モノの無駄遣い」の意味も持っています。


「空費」と「浪費」の使い方の違い

「空費」「ああでもないこうでもないやり取りを繰り返して、三日間も時間を空費しました」の文章のように、「時間や何かをする労力を何のメリットもなく費やすこと」の意味で使うことができます。

「時間・労力を無闇に使って何も成果を得られないこと」を示す「空費」に対して、「浪費」「不要不急の贅沢な物品やただ遊ぶためだけのものにお金を無駄遣いすること」の意味合いで使うという違いがあります。

そのため、「空費」「主に時間・気力体力の無駄遣い」に使って、「浪費」「主に金銭・物品の無駄遣い」に使う点に使い方の差異があるのです。


「空費」と「浪費」の英語表記の違い

「空費」「浪費」の英語には厳密な区別はありませんが、「空費」「浪費」を英語を用いて表現すると以下になります。

“waste”……お金・モノ・時間・労力などを無駄に使う。

~を空費する。

~を浪費する。

“squander”……軽率な考えからお金や時間などを費やす。

贅沢な意図を持ってお金を散財する。

~を空費する。

~を浪費する。

「空費」の意味

「空費(くうひ)」は、「何かをするための時間を無意味に費やすこと」「本来の目的から逸れて時間を無駄に使うこと」を意味しています。

「空費」という表現には、時間だけではなくて「何かを実行しようとする労力・精力を無駄遣いすること」の意味合いもあります。

「空費」の言葉には、「本来使うべき目的にその時間や労力を使うことができず、思っていたような成果・メリットが得られない」という意味のニュアンスが備わっています。

「空費」の使い方

「空費」の使い方は、「時間・気力体力などを有意義な目的のために使わずに無駄に費やすこと」を意味して使うという使い方になります。

「空費」「お金・モノの浪費」の意味合いでも使うことはできますが、「時間・労力を無意味に使って何の結果も手に入らない」の意味で使われる頻度が多くなっています。

例えば、「嘘と分かる言い訳ばかり聞かされて一時間も空費しました」のような文章で使うことができます。

「空費」を使った例文

・『本番の資格試験の日まで一ヶ月を切ったので、時間を空費する余裕はまったくありません。』

・『何の結論も得られない議論を何週間も続けたとしても、ただ貴重な時間を空費するだけでしょう。』

・『意義のある行動を計画的に取ることができれば、労力を空費するリスクを避けることができます。』

・『予定されていた柔道の全国大会が中止されることになり、選手たちはそれまでのやる気と練習時間を空費してしまいました。』

・『一日の時間やお金の空費をできるだけ避けるようにすれば、やりたいことができてお金も貯まっていきます。』

「空費」の類語

「空費」の類語には、以下の言葉があります。

・『無駄遣い(むだづかい)』……無意味・無益な活動に、時間や精力、お金を費やしてしまうこと。

・『冗費(じょうひ)』……本来の目的からは外れていることに、時間・労力・金銭を使いすぎてしまうこと。

・『徒費(とひ)』……いたずらに目的もなく、お金や気力体力、時間などを無駄に使用すること。

「空費」の対義語

「空費」の対義語には、以下の言葉があります。

・『有効利用(ゆうこうりよう)』……何らかの効果や利益(メリット)が得られるように、時間・労力・金銭などを利用すること。

・『適正活用(てきせいかつよう)』……本来の目的に沿った適切な形で、自分の精力や時間、資産などを用いること。

「浪費」の意味

「浪費(ろうひ)」とは、「本来必要ではないもの(贅沢品)を買ったり派手な遊興をしたりして、お金を無駄遣いすること」を意味しています。

「浪費」という言葉は、「不要不急の物品・遊び・ギャンブル・贅沢な暮らしなどに大金を費やして無駄遣いすること」の意味合いを持っているのです。

「浪費」の表現は、「金銭以外のモノや時間、労力を無闇・無益に使うこと」といった意味も示唆しています。

「浪費」の使い方

「浪費」という言葉は、「お金・物品あるいは労力・時間などを、本来必要ではない事柄に無駄に費やすこと」を意味して使うことができます。

「浪費」というのは、「今その商品・サービスなどが必要でもないのに、あえてお金を無駄にばらまくように使う」といった意味で使用されている言葉なのです。

例えば、「ギャンブルに浪費しても借金が増えるリスクがあるだけでメリットはありません」「つまらない要件で時間を浪費しました」といった文章で使えます。

「浪費」を使った例文

・『彼女の夫は浪費癖があるらしく、給料からして分不相応な真っ赤なポルシェを購入して乗り回していました。』

・『遊興や娯楽のためにお金を浪費した後には、何も残るものはなくただ後悔だけが残るものです。』

・『ストレス解消のためだけに首都高を何周も車を走らせて、ガソリンを何十リットルも浪費してしまいました。』

・『時間の浪費は意識しにくいのですが、小さな時間のロスが積み重なれば膨大な時間を捨てていることになります。』

・『彼女は買い物依存症なところがあり、月に1回はブランドものの洋服や靴で浪費をしてしまいます。』

「浪費」の類語

「浪費」の類語には、以下の言葉があります。

・『無駄遣い(むだづかい)』……金銭や時間、モノなどを必要もないのに無駄に多く使うこと。

・『散財(さんざい)』……お金を無意味なものや無益な遊びにばらまくようにして浪費すること。

・『乱費(らんぴ)』……計画性を持たずにお金・時間などを無闇矢鱈に費やすこと。

「浪費」の対義語

「浪費」の対義語には、以下の言葉があります。

・『節約(せつやく)』……無駄遣いすることなく、切り詰めて使用量を減らすこと。

・『倹約(けんやく)』……お金の無駄遣いをやめて、出費を可能な限り減らすこと。

ケチケチして切り詰めること。

まとめ

「空費」「浪費」の違いを分かりやすく説明しましたが、いかがだったでしょうか? 「空費」「浪費」の意味・使い方・英語表記の違いや類語・対義語を詳しく知りたい時は、この記事の内容をチェックしてみてください。