この記事では、「アールヌーボー」と「アールデコ」の違いについて紹介します。
アールヌーボーとは?
アールヌーボーとは、19世紀末から20世紀の初めに行われていた国際的な美術運動のことをいいます。
また、そのデザイン様式を指すこともあります。
語源となったフランス語の「Art nouveau」には、「新しい芸術」という意味があります。
フランスやベルギーなどヨーロッパを中心に流行しました。
当時、ヨーロッパでは産業革命によって工業化が進んでいました。
それにより創造性が失われることを危惧した人々が、職人による手仕事の価値を再び見出そうとした運動に端を発します。
アールヌーボーは建築やインテリア、美術、実用品など様々な分野にわたり、花や植物といった有機的なモチーフや自由曲線を組み合わせたデザインが特徴です。
アールデコとは?
アールデコとは、アールヌーボーよりも後の時代にヨーロッパやニューヨークで流行したデザイン様式のことをいいます。
幾何学図形をモチーフにており直線的なデザインが特徴です。
1925年にパリで開催された万国博覧会によって世界中に知られるようになりました。
アールデコは、装飾を排除した機能的かつ実用的なフォルムが特徴です。
アールデコ建築には、クライスラー・ビルディングやエンパイア・ステート・ビルディング、ロックフェラーセンターなどニューヨークの摩天楼が有名です。
アールヌーボーとアールデコの違い
どちらもデザイン様式を表していますが、モチーフやデザインに違いがあります。
花や植物などをモチーフにしていて、曲線を取り入れているのがアールヌーボーになります。
それに対してアールデコは幾何学図形をモチーフにしており、直線的なデザインが特徴です。
まとめ
花や植物などをモチーフにしていて曲線のデザインが多いのがアールヌーボーで、幾何学図形をモチーフにしていて直線的なデザインが多いのがアールデコです。