日本語における外来語、特に最近使われるようになった言葉には本来の用法とは違う使われ方をしているものも少なくはありません。
それは日本語の器の大きさともいえます。
この記事では、「メンタル」と「メンタリティ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「メンタル」とは?
「メンタル」とは、英語の「mental」をカタカナで表記した言葉で「心の」と言う意味です。
元々は形容詞で、英語においては、明確に「physical」という言葉の対義語として使用され、肉体的な事象に対して心理的な事象のことを一般的に表現します。
「メンタリティ」とは?
「メンタリティ」とは、英語の「mentality」をカタカナで表記したもので、「心に関すること」という意味なので、多くの意味が含まれます。
広くは「心理」、「心情」、「知性」等の意味も含まれる状況によって込める意味が違う場合が多い言葉です。
「メンタル」と「メンタリティ」の違い
「メンタル」と「メンタリティ」の違いを、分かりやすく解説します。
結論から言えば、元々の英語ではこの2つは「心」を表す言葉であり、同じ意味です。
ただ「メンタル」が形容詞で「メンタリティ」が名詞という違いだけです。
しかし、日本語として使用されるうちに、使用法が分化してきていて、「メンタル」が単純に「心」を表すことが多いのに対して「メンタリティ」は「心の強さ」とか「心の状態」のような、もっと「その人固有の心の状態」のような意味で使われることが多くなっています。
それに伴って、本来は形容詞であるはずの「メンタル」も名詞として使われています。
まとめ
今回解説した「メンタル」と「メンタリティ」のように、日本において使われるうちに単語の品詞や発音した時の語感によって使われるシチュエーションや意味さえも分化してゆく例は多いため、英語をネイティブに話し、原語の意味をわかっている人にとっては、極めて厄介な状況とも言えます。