make の過去分詞 made は、様々な前置詞を伴って「作られる」ことに関するいろいろな内容を表すことができます。
この記事では、その中から「made of ~」と「made by ~」を取り上げ、それらの違いを分かりやすく解説します。
「made of ~」とは?
「made of ~」は、あるものが「何でできているか」という「材料・材質」を表す言い回しです。
元の質感や成分を保ったまま材料にされる場合に使われます。
例えば「made of wood(木製)」や「made of stone(石造り)」や「made of iron(鉄製)」などです。
ちなみに、ワインやかまぼこのように原材料が原形をとどめないほど変化するものについては「made from ~」が使われます。
「made of ~」の使い方
「be made of ~」の形で使われるほか、「名詞 + made of ~」の形で名詞を修飾する形容詞句としても使われます。
of の後ろの材料や材質を表す名詞は通常、無冠詞・単数形です。
This temple is made of wood.
(この寺は木造です)
I want to buy a house made of stone.
(石造りの家を買いたい)
The YouTuber rode a bike which wheels were made of ice.
(そのユーチューバーは、タイヤが氷でできている自転車に乗った)
「made by ~」とは?
「made by ~」は、あるものが「誰・何」によって作られたか、という「作った主体」に焦点を当てた表現です。
John made this pie. → This pie was made by John.
のように、能動態を受動態に変換した形とみなすこともできます。
「made by ~」の使い方
「be made by ~」の形で使えば、普通の受け身です。
また、「名詞 + made by ~」の形で名詞を修飾することができます。
by の後ろには作った主体(人・生き物・会社など)が来ます。
This chair was made by my father.
(この椅子は私の父によって作られました)
Honey is made by bees.
(蜂蜜はミツバチによって作られる)
The cake made by Mary tastes really good.
(メアリーが作ったケーキはとてもおいしい)
「made of ~」と「made by ~」の違い
「made of ~」は「何で」作ったか、「made by ~」は「誰が」作ったか、ということを表します。
「材料・材質」を表すのか、「作るという行為の主体」を表すのか、という違いがあります。
まとめ
of と by という前置詞一つの違いで意味は大きく異なります。
取り違えると大きな誤解を生みかねないので、十分注意しましょう。
「動詞 + 前置詞」でひとまとまりの意味になるパターンが無数にあります。
それらを数多く身に着けることが、英語に習熟する一つの鍵です。