「諮問機関」と「審議会」はどちらも重要な決定に影響を与える機関です。
この二つの機関にはどのような役割の違いがあるのでしょうか。
今回は、「諮問機関」と「審議会」の違いを解説します。
「諮問機関」とは?
「諮問機関」とは、「行政庁の求めに応じて意見の答申を行う機関」です。
「諮問機関」の使い方
意見を尋ねたり求めたりすることを「諮問」といいます。
「諮問機関」とは諮問を目的に設置される機関の総称で、単独の判断ではなく専門家の意見を聞いて知恵を借りたい時に求めに応じて意見をまとめて投信する役割を担います。
日本における「諮問機関」は行政機関のうち行政庁からの求めに応じて意見を答申する機関です。
専門知識を背景にした見解や意見などを提出して行政判断の参考に活用されます。
「審議会」とは?
「審議会」とは、「権限を有するものの意思決定に際して専門的知識や見解を持つものが審議する機関」です。
「審議会」の使い方
行政府には単独で行政に対する裁量権が認められていますが、重大な事案など行政部単独で判断するには問題のある事案も存在します。
そのような重大事案の判断に対して広い意見を取り入れるために開かれるのが「審議会」です。
行政庁に置かれる場合は業界団体や実務経験者などが中心ですが、企業や学校など民間の組織に置かれる場合は関係者が参加して審議を行います。
「諮問機関」と「審議会」の違い
重要な判断のために必要な意見や見解を示す知恵袋的な役割を果たすのが「諮問機関」、民主主義を示す補完的な役割として審議するのが「審議会」どういう違いで区別されます。
「諮問機関」の例文
・『総理大臣が諮問機関に意見を求めた』
・『諮問機関からは水際対策を徹底すべきという意見が答申された』
「審議会」の例文
・『ローカル線の存続について審議会が開かれた』
・『審議会の意見を無視することは許されない』
まとめ
「諮問機関」と「審議会」はどちらも意見や見解を求めるための機関ですが役割や目的が異なります。
ニュースなどでもよく聞く言葉なので正しい意味を知っておきましょう。