「目配せ」と「目配り」はどちらも目を使った動作を指す言葉です。
この二つの言葉には具体的にどのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「目配せ」と「目配り」の違いを解説します。
「目配せ」とは?
「目配せ」とは、「言葉にせず目だけを使ってさりげなく知らせようとする合図」を意味する言葉です。
「目配せ」の使い方
人に何かを目的でやる動作のことで、視線を使って周りの人に知られないようこっそりとに合図を送る動作を指します。
言葉や身振り手振りのようにはっきりした動きではないので複雑な内容は伝えられませんが、視線を通じて強く訴えかけることでこちらに伝えようとする意思があることを相手に悟らせます。
「目配り」とは?
「目配り」とは、「隅々まで目で見て色々なことに注意し配慮すること」を意味する言葉です。
「目配り」の使い方
ある程度広い範囲に注意を払う時に使う言葉で、目の届きにくい端の方や裏側までしっかりと見て注意し気を使う様子を表します。
普通の人では見ないようなところにまで視線を配分して見逃しのないよう気を使う様子に由来する言葉です。
「目配せ」と「目配り」の違い
視線を使ってそれとなく相手に知らせるのが「目配せ」、相手に気づかれないよう隅々まで見落としのないように注意するのが「目配り」という違いで区別されます。
「目配せ」は相手に気づいてもらう必要がありますが、「目配り」は気づかれる前に先回りして注意を払います。
「目配せ」の例文
・『意中の相手に目配せする』
・『目配せで知らせようとするがなかなか気づいてくれない』
・『意味ありげな目配せにドキリとさせられた』
・『目配せだけで言いたい事が十分に伝わる仲だ』
「目配り」の例文
・『目配りが行き届いているので安心して行動できる』
・『遠足の引率では目配りが重要だ』
・『ベテランの保育士だけあって目配りが素晴らしい』
・『どんなに目配りしても事故をゼロにするのは簡単ではない』
まとめ
「目配せ」と「目配り」は全く異なる意味の言葉です。
間違えて使うことのないようにそれぞれの意味を正しく覚えておきましょう。