この記事では、「怠惰」と「怠慢」の違いを分かりやすく説明していきます。
「怠惰」と「怠慢」の違い
「怠惰」と「怠慢」の違いについて紹介します。
「怠惰」と「怠慢」の使い方の違い
「怠惰」は「日頃からだらしなくて怠けている様子」に使われます。
性格的に常にやる気がなく、「根本的にだらしない」と思えることを言います。
「怠慢」は、「やるべきことを疎かにすること」に使われます。
目の前にやるべき仕事や役割があるのに、怠けてやらないことを言います。
「怠惰」と「怠慢」の英語表記の違い
「怠惰」の英語表記は以下の通りです。
1つ目は「lazy」で「怠け者」「怠惰」という意味です。
“He is so lazey person.”
(彼は非常に怠惰な人だ)
2つ目は「idle」で「仕事がない」「ぼんやりした」という意味です。
“She is spending an ilde life.”
(彼女は怠惰な生活を送っている)
「怠慢」の英語表記は以下の通りです。
1つ目は「negligence」で、「仕事や義務をおこたること」という意味です。
“He lost his position for negligence of duties.”
(彼は職務怠慢により地位を失った)
2つ目は「careless」で、「注意力の欠如した」という意味です。
“Don’t be careless at work, or you will make big mistake.”
(仕事で怠慢すると、大きなミスをしでかすぞ)
「怠惰」の意味
「怠惰」は「たいだ」と読みます。
意味は「なまけてだらしないこと」です。
一時的にだらしないというよりは、その人の性格や気質により、習慣的にだらしない様子のことを言います。
ものごとに対してやる気がなく、やるべきことがあってもだらだらと行動が遅い様子です。
「怠」は「なまける」、「惰」は「だれてしまりがない」という意味で、ネガティブな意味を強調した言葉なのです。
「怠惰」の使い方
「怠惰」は、「なまけてだらしない人」に使われます。
名詞・形容動詞として「怠惰だ・である」と使われたり、副詞として「怠惰で」と使われり、名詞を修飾して「怠惰な〇〇」と使われたりします。
「怠惰な性格」というだけで、仕事やプライベートでもてきぱきと行動できないという意味になり、その人にとってかなりネガティブなイメージになるのです。
「怠惰」を使った例文
・『彼氏が怠惰な性格で、ほぼおうちデートでダラダラして過ごしている』
・『夏休み中に怠惰な生活が身に付いてしまい、新学期に苦労した』
・『猛暑の時期に動物園に行くと、猛獣が怠惰でつまらない』
・『彼は怠惰な性格を直す為に自衛隊に入隊したそうだ』
・『彼女は怠惰で物を片付けられず、部屋に彼氏を呼べないそうだ』
「怠惰」の類語
・「不精(ぶしょう)」
「面倒くさがって行動したがらないこと」という意味です。
・「物臭(ものぐさ)」
「あらゆるものごとに対して怠けたがること」という意味です。
「怠惰」の対義語
・「勤勉(きんべん)」
「仕事や学業などに一生懸命に励む様子」という意味です。
「怠慢」の意味
「怠慢」は「たいまん」と読みます。
意味は「あるものごとに対する態度がだらしないこと」です。
自分がやるべきことをやらずに、手を抜いたりすることを言います。
「怠惰」が「性格的にだらしないこと」であるのに対して、「怠慢」は「態度や行動がだらしないこと」を表す言葉です。
「慢」は「ものごとを軽んじる」という意味で、「怠慢」で「仕事や役割を真面目にやらないこと」になります。
「怠慢」の使い方
「怠慢」は、「やるべきことをやらずにだらしないこと」に使われます。
名詞・形容動詞として「怠慢な・である」と使われたり、副詞として「怠慢に」と使われたり、「怠慢な〇〇」 と名詞を修飾して使われたりします。
「職務怠慢」は、「自分の仕事をおろそかにすること」という意味でよく使われる表現です。
「怠慢」を使った例文
・『彼は職務怠慢により左遷になった』
・『あんな怠慢なプレーをしていては2軍落ちになっても仕方がない』
・『契約書で人の名前を間違うとは怠慢にもほどがある』
・『間違ったら直せばいいとう怠慢な態度は通用しない』
・『店員の態度が怠慢だったので、本社にクレームを入れておいた』
「怠慢」の類語
・「横着(おうちゃく)」
「するべきことをわざとやらず、楽をしようとすること」という意味です。
・「杜撰(ずさん)」
「ものごとがいい加減で間違いが多いこと」という意味です。
「怠慢」の対義語
・「真剣(しんけん)」
「ものごとに取り組む姿勢が真面目で本気度が高いこと」という意味です。
まとめ
今回は「怠惰」と「怠慢」について紹介しました。
「怠惰」は「性格的にだらしないこと」、「怠慢」は「行動や態度がだらしないこと」と覚えておきましょう。