この記事では、「美徳」と「美学」の違いを分かりやすく説明していきます。
「美徳」とは?
「美徳」とは、「道徳的な美しさ・正しさの基準を満たしている行為・性質」のことです。
「美徳」の言葉は、「同じ時代・社会で生きている人たちから見たときに、人としての美しさや上品さを感じさせる行動・考え方」を示唆しているのです。
「美徳」は「同時代を生きる人たちに概ね共通している道徳感覚・生活実感を前提として、美しいとか素晴らしいとか感じることのできる振る舞い」を指しています。
例えば、「他人のモノを丁寧に扱う」や「食べ物を残さない・ゴミを片付ける」、「人の悪口は言わない」などを「美徳」の一種として挙げることができます。
「美学」とは?
「美学」とは、「美の本質・価値や美の基準とは何かについて、さまざまな観点・手法によって研究する学問」のことです。
学問としての「美学」は、「自然・芸術・人物などを対象にして経験的・思索的に探究する学問」を指しています。
「美学」のもう一つの意味として、「個人的に美しいと感じてこだわっている価値観・行動様式・趣味嗜好」といった意味合いもあります。
「美学」というのは、「他人には通じないかもしれないが、自分にとっては譲ることのできない美しいと感じる独自の価値観・考え方」の意味を持っている言葉なのです。
「美徳」と「美学」の違い
「美徳」と「美学」の違いを、分かりやすく解説します。
「美徳」とは、「同じ時代・社会を共有している他者から見て、美しさを感じることのできる優れた徳性・徳目」のことを指しています。
「美学」には、そういった「他者から見た場合に、道徳的に優れていると判断される行為・特徴」といった「美徳」の意味はありません。
「美学」は「美の本質・価値・現象などについてさまざまな角度から研究する哲学を起源とする学問」の意味を持ちますが、「美徳」はそういった学問の一分野ではありません。
また「美学」には「その人が美しいと判断してこだわる個人的な信念・考え方」という意味もありますが、「美徳」は「個人的な美しさに関する信念」の意味は持っていません。
まとめ
「美徳」と「美学」の違いを詳細に解説しましたがいかがでしたか?「美徳」と「美学」の違いを調べたいときは、この記事の内容を参考にしてみてください。