この記事では、「隧道」と「トンネル」の違いを分かりやすく説明していきます。
「隧道」とは?
「隧道」とは、「トンネル」の事を指し、「トンネル」については次項で詳しく解説します。
古くは「トンネル」や鉱山の坑道、洞道などの事を「隧道」と呼んでいましたが、「隧」という漢字が常用漢字ではないために、第二次世界大戦後には「ずい道」と呼ばれるようになります。
その後、時代の流れとともに流入してきた外来語の影響で「トンネル」と呼ばれるようになりました。
「トンネル」の正式名称に「隧道」と書かれていたり、作られた時期が古い「トンネル」などは、「隧道」と呼ばれる場合もあります。
「トンネル」とは?
「トンネル」とは、人口の土木構造物のひとつです。
地上から地下への移動の際などや、山の土中を通る際、海底を移動する際などの用途として人工的に作られます。
1970年に開催されたトンネル会議で、どのようなものを「トンネル」とするかが定義され、道路や鉄道など人が利用するものをはじめ、水道や電気などのライフライン用のものなど現在はさまざまな用途で建設されています。
トンネルの歴史は非常に古く、紀元前2000年前ごろには、歩行者用のトンネルが作られたということが分かっています。
「隧道」と「トンネル」の違い
「隧道」と「トンネル」は同じものです。
1970年以前の古い時代には、現在の「トンネル」をはじめ、坑道や洞道などを総じて「隧道」と呼んでいました。
その後、「隧」という漢字が常用漢字ではないという事もあり、時代の変化によって「トンネル」という言い方に変わったという事になります。
ですので、一部の古いトンネルなどは、昔の呼び名のまま「隧道」と呼ばれることもあり、名称に「〇〇隧道」とつけられている「トンネル」もあります。
よって、「隧道」と「トンネル」には違いはなく、現在では基本的に「トンネル」と呼ばれています。
まとめ
「隧道」と「トンネル」は時代によって呼び方が変わっているという事が分かりました。
現在では「トンネル」という呼び方が主流であり、「隧道」とは呼びません。
しかし歴史を振り返るとさまざまな用途として「トンネル」が作られてきた事が分かります。
「隧道」という呼び名も、歴史の一部として残されているといるということです。