「導く」と「誘惑」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「導く」と「誘惑」の違い新語・ネット語

この記事では、「導く」「誘惑」の違いを分かりやすく説明していきます。

「導く」と「誘惑」の違い

「導く」「誘惑」の違いについて紹介します。


「導く」と「誘惑」の使い方の違い

「導く」は、「人や物をある方向や結果に行く様に働きかけること」に使います。

主に正しいことや、成功できる様に手引きをすることを言います。

「誘惑」は、「言葉巧みに言い寄って相手の心を惑わすこと」に使います。

主に悪いことにさそったり、性的に魅了することを言います。


「導く」と「誘惑」の英語表記の違い

「導く」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「lead」で、「先導する」「誘導する」「導く」という意味があり、「リードする」と日本語にもなっています。

“Our coach led the team to vitory.”
(監督がチームを勝利に導いた)
2つ目は「guide」で、「案内する」「導く」という意味があり、「ガイドする」と日本語にもなっています。

“She guided us to the popular restaurant in town.”
(彼女は町で人気のレストランに導いた) 「誘惑」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「tempt」「その気にさせる」「誘惑する」という意味です。

“He was tempted by her.”
(彼は彼女に誘惑された)
因みに名詞形は「temptation」になります。

2つ目は「seduce」で、「口説く」「色目を使う」「誘惑する」など、「性的に誘うこと」という意味です。

“She seduced him into crime.”
(彼女は彼を誘惑して罪を犯させた)

「導く」の意味

「導く」「みちびく」と読み、以下の5つの意味があります。

1つ目は「道を案内して、目的の場所に連れていくこと」という意味で、実際にある場所まで人を連れていくことを言います。

2つ目は「正しい方向に手引きする」という意味で、道徳的や宗教的に、その道を教えることを言います。

3つ目は「ものごとがある方向性になる様に働きかけること」という意味で、根回しなどで方向性を調整することを言います。

4つ目は「解答や結論を引き出すこと」という意味で、問題に対して考えながら答えを出していくことを言います。

5つ目は「男女の関係を手引きする」という意味で、文語的な表現です。

上記に共通するのは「ある場所や方向性に率いて行くこと」という意味です。

「導く」の使い方

「導く」は、「ある場所や方向性に行く様に働きかけること」に使われます。

「導く・導いた」「導く・導かれた」と使われたり、「導いて」と副詞として使われたり、「導き」と名詞として使われたりします。

基本的に、「正しいこと」「成功すること」に向かって進む様に働きかける時に使われる言葉です。

「導く」を使った例文

・『ショッピングモールの駐車場でスタッフに導かれた』
・『コンサートホールで係員に座席まで導いて貰った』
・『生徒を正しく導くことも教師の仕事のうちだ』
・『この方程式を使えば答えを導き出せる』
・『交渉の結果を有利に導く為に、先方にあらかじめ根回しをしておいた』

「導く」の類語

「率いる(ひきいる)」
「複数の人を引き連れて行くある場所まで行くこと」「多くの人々を統率すること」という意味です。

「部員を率いて遠征に行った」などと使われます。

「案内する(あんないする)」
「道や場所を知らない人をそこに連れていくこと」「ある場所や地域を見せて歩くこと」という意味です。

「駅員がお客さんを新幹線の乗り場まで案内した」などと使われます。

「導く」の対義語

「従う(したがう)」
「誰かの後ろに続いて行くこと」という意味です。

「上司から命令されたら嫌でも従うしかない」などと使われます。

「誘惑」の意味

「誘惑」「ゆうわく」と読みます。

意味は、「言葉巧みに相手の心を迷わせて、良くないことに引き込むこと」です。

相手を誉めたり、良い条件ばかり伝えたりしてその気にさせて、良くない状態にすることを言います。

人はほめられたりおだてられたり、または異性から好きだと言われると冷静な判断力を失ってしまうもので、相手はそれを見込んで自分の思い通りに動かそうとするのです。

「誘惑」された本人は嬉しくてのぼせ上り、自分から喜んで相手に従うので、はっきりとした罪に問えない言動です。

「誘惑」の使い方

「誘惑」「様々な手段を使って相手の心を迷わせて、良くないことに引き込むこと」に使われます。

「誘惑する・した」「誘惑される・された」と使われたり、「誘惑に勝つ・負ける」と使われたり、「誘惑して」と副詞として使われたりします。

基本的に、相手の思惑通りにさせたり、悪いことに引き込んだりなど、良くない意味で使われる言葉です。

「誘惑」を使った例文

・『ダイエット中なのに誘惑に負けてパンケーキを食べてしまった』
・『遊びたい誘惑に打ち勝って受験勉強に励み、無事合格した』
・『悪い仲間に誘惑されてつい万引きをしてしまった』
・『夫が会社の女性に誘惑されて浮気しているのが分った』
・『あんなイケメンなら一度でいいから誘惑されてみたい』

「誘惑」の類語

「口車に乗せる(くちぐるまにのせる)」
「口がまるで車輪の様によく回って喋ること」から転じて、「言葉巧みに人をだまして、もてあそぶことのたとえ」という意味です。

「まんまと口車に乗せられて契約してしまった」などと使われます。

「唆す(そそのかす)」
「おだててその気させて、よくないものごとに誘うこと」「早くそうする様に急き立てること」という意味です。

「彼女は彼氏に唆されて大金を貢いでしまった」などと使われます。

「誘惑」の対義語

「善導(ぜんどう)」
「よいほうへ教え率いて行くこと」という意味です。

「時間がかかっても更生施設の子供達を善導していきたい」などと使われます。

まとめ

今回は「導く」「誘惑」について紹介しました。

「導く」「ある場所や方向に引き連れていくこと」「誘惑」「言葉巧みに惑わしてよくないことに引き入れること」と覚えておきましょう。