「捨てる」と「手放す」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「捨てる」と「手放す」の違い生活・教育

この記事では、「捨てる」「手放す」の違いを分かりやすく説明していきます。

「捨てる」と「手放す」の違い

「捨てる」「手放す」の違いについて紹介します。


「捨てる」と「手放す」の使い方の違い

「捨てる」「使わないものをゴミとして出すこと」に使います。

壊れているもの、使わないもの、汚れたものなどをゴミとして扱うことを言います。

「手放す」は、「不用品を自分の手元から出して、必要としている人に使って貰う様にすること」に使います。

次に人が使える状態にして権利を放棄することを言います。


「捨てる」と「手放す」の英語表記の違い

「捨てる」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「throw away」で、「遠くへ投げる」というニュアンスです。

決してポイ捨てするのではなく「ゴミ箱へ投げる」という意味です。

“Pleaese throw the trash away.”
(紙クズを捨てて下さい)
2つ目は「dump」で、「(捨ててはいけない物を)投棄する」「捨てる」という意味です。

“They dumped office rubbish away into the vacant land.”
(彼等は会社のゴミを空き地に捨てている)
「手放す」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「let go」で、「それを行かせる」というニュアンスです。

“Let it go.”
(手放しなさい)
2つ目は「part with」で、「別れる」「手放す」という意味で、大切なものに対して使います。

“I had to part with the ring my mother had left me.”
(私は母の形見の指輪を手放さなければならなかった)

「捨てる」の意味

「捨てる」「すてる」と読み、非常に多くの意味がありますが、主なものは以下の7つです。

1つ目は「いらないものとして手元から放すこと」という意味で、形がある物を手元から出すことを言います。

2つ目は「今までの関係を絶ち、放っておくこと」という意味で、今までつながっていたものを見捨てることを言います。

3つ目は「そのまま放置しておく」という意味で、最初から関わらないことを言います。

4つ目は「今まで熱心にしてきたことから手を引くこと」とい意味で、興味や関心がさめてやめてしまうことを言います。

5つ目は「俗世間から離れること」とい意味で、世の中から隠れることを言います。

6つ目は「大切なものを犠牲にしても良い覚悟で何かすること」という意味で、強い意気込みを表します。

7つ目は「そこまで来た乗物を降りて先に進むこと」とい意味で、「乗り捨てる」とも言います。

上記に共通するのは「自分の手元や所有から出して無関係になる」という意味です。

「捨てる」の使い方

「捨てる」「不用なものを自分の手元や所有から出すこと」に使われます。

「捨てる・捨てた」「捨てられる・捨てられた」と使動詞として使われたり、「捨てて」と副詞として使われたりします。

基本的に「いらない物として、後はどうなっても構わないもの」に対して使われる言葉です。

「捨てる」を使った例文

・『ゴミはちゃんと指定された日に捨てて下さい』
・『彼は故郷を捨てて東京で暮らしている』
・『数学は捨てて、国語で点数を稼ぐことにする』
・『最後まで希望を捨てずにやり続けるべきだ』
・『命を捨ててまでやりたいことがあると言うのか』

「捨てる」の類語

「廃棄する(はいきする)」
「重に会社や組織で不用になったものを、焼却したり始末すること」という意味です。

「法律に従ってパソコン類を廃棄する」などと使われます。

「処分する(しょぶんする)」
「いらないものを売ったり、焼却したりなど、適当な方法で始末すること」という意味です。

「海外赴任が決まったので家を処分する」などと使われます。

「捨てる」の対義語

「拾う(ひろう)」「落ちているものを手に取り上げる」「他人が落したものを手に入れる」「複数の中から必要なものを選びとる」という意味です。

「駅からの帰り道に財布を拾った」などと使われます。

「手放す」の意味

「手放す」「てばなす」と読み、以下の4つの意味があります。

1つ目は「手に持っていたものを遠ざけること」という意味で、指で握っていたものを自由にさせることを言います。

2つ目は「自分の所有物を人手に渡すこと」という意味で、財産などを人に引き渡すことを言います。

3つ目は「可愛がっていた人を自分の管理下から出す」という意味で、部下や子供などを自由にしたり、人の元にやることを言います。

4つ目は「仕事を一時中断する」という意味で、「手放せない」として使います。

上記に共通するのは「自分の保有ではなくして遠ざける」という意味です。

「手放す」の使い方

「手放す」は、「ある物や人を自分の手元から出して遠ざけること」に使われます。

「手放す・手放した」「手放される・手放された」と動詞として使われたり、「手放して」と副詞として使われたりします。

「手放す」は、自分の保有だった人や物を、次に保有する人がいることを前提として権利を放棄することに使われる言葉です。

「手放す」を使った例文

・『トンボを素手で捕まえたがすぐに手放した』
・『借金の担保として家と土地を手放さなければならない』
・『トレードにより数人の選手を手放すことになった』
・『大切に育ててきた娘を手放す時が来た』
・『どうしても手放せない仕事があるので、後でこちらから連絡します』

「手放す」の類語

「譲り渡す(ゆずりわたす)」
「自分のものを他人売ったり渡したりすること」という意味です。

「どうしてもと言われて居間の絵画を譲り渡した」などと使われます。

「解き放つ(ときはなつ)」
「今まで束縛や拘束してきたものを解いたり、抑えてさえていた感情などを出して自由にすること」という意味です。

「今こそ心を解き放つ時だ」などと使われます。

「手放す」の対義語

「保つ(たもつ)」
「ある状態を変えないまま続けること」「自分の物として所有すること」という意味です。

「秩序を保つ為にルールは必要だ」などと使われます。

まとめ

今回は「捨てる」「手放す」について紹介しました。

「捨てる」「ゴミとして始末する」「手放す」「次に使える様に放棄する」と覚えておきましょう。