この記事では、「あんぽ柿」と「干し柿」の違いを分かりやすく説明していきます。
「あんぽ柿」とは?
渋柿を硫黄で燻蒸して乾燥させた食べもののことです。
福島県伊達市梁川町五十沢で開発されたといわれています。
たんに干しただけの柿は、暗い色になり、時間が経つと白い粉をふいた状態になります。
「あんぽ柿」の場合は、干した後も鮮やかなオレンジ色をしていることが特徴です。
食感は柔らかく、味には甘味があります。
作り方を簡単に説明します。
柿は収穫したのち、追熟をさせます。
熟してきたら、皮をむいて、連つくりをします。
連つくりとは、柿を縄で結んでつらねた形にすることです。
これを硫黄で燻蒸したのち、干して乾燥させます。
自然乾燥させることで、とろっとした食感になります。
硫黄は乾燥中に蒸発してしまうため、食べても問題ありません。
「干し柿」とは?
渋柿を天日で干した食べもののことです。
渋柿は皮をむきます。
これを縄で結んで、熱湯に30秒ほど全体を浸します。
熱湯に浸すのは、消毒をするためです。
これを、風通しのよい軒下などに吊るして干します。
乾燥したら完成です。
天候にもよりますが、2週間ほどは干す必要があります。
硬めが好みの場合は、干す期間を長くします。
水分が多量に残っていると傷みやすいので、長期保存を考えているなら、しっかり乾燥させることが重要です。
そのまま食べるだけでなく、チーズを加えたり、和え物にしたりなどして食べることもあります。
「あんぽ柿」と「干し柿」の違い
「あんぽ柿」と「干し柿」の違いを、分かりやすく解説します。
渋柿を原料にして作った食べものである点は同じですが、作り方に違いがあります。
前者の場合は、硫黄で燻蒸する工程がありますが、後者はこの工程がありません。
また、色や食感にも違いがあり、前者は鮮やかなオレンジ色でジューシーな柔らかさがあり、後者はやや暗い色をしていて硬いです。
まとめ
柿を干した食べものという点が同じですが、作り方や色、食感に違いがあります。