髪の色を変えるための技法として「ブリーチ」と「ケアブリーチ」がありますが、どのような違いがあるのでしょうか。
今回は、「ブリーチ」と「ケアブリーチ」の違いを解説します。
「ブリーチ」とは?
「ブリーチ」とは、「薬剤を用いて髪の色素を抜いて色を変えること」を意味する言葉です。
「ブリーチ」の使い方
髪の表面はキューティクルという保護膜によって覆われています。
黒髪や金髪など髪の色はキューティクルによって保護されていることで決まりますが、キューティクルを開き色素を抜くと本来の髪の色から別の色に変えることができます。
「ブリーチ」とは「薬剤を用いて髪の表面にあるキューティクルを開かせ色素を抜くこと」さらに「色素を抜いて染まりやすくなった髪にヘアカラーを用いて染色すること」の二つの意味で使われる言葉です。
本来は色素を抜くことのみを指しますが、一般的に「ブリーチ」したままで終わらせることは少なく重ねてヘアカラーを用いて染色することが多いためその後の染色の工程も含めて「ブリーチ」と呼んでいます。
薬剤により髪の毛を開かせ色素を抜く「ブリーチ」の工程そのものはとてもシンプルで原始的な手法であり古くから利用されています。
古代ローマの時代には既に灰と日光を利用した原始的なブリーチが広まっており明るい金髪を得るため女性を中心に多くの人が「ブリーチ」を日常的に受けていました。
ただしこの時代の「ブリーチ」は髪の表面を無理やり開き傷つけるため明るい色にこそなるものの髪をひどく痛めるものでした。
安全な「ブリーチ」の方法が発見されるのは19世紀に入ってからです。
科学研究が進んだことで髪に使用する薬剤も飛躍的に発達し現在とほぼ同じ成分の薬剤が開発されます。
オキシドールによる「ブリーチ」が確立されたのもこの時代です。
現在の「ブリーチ」は髪の色を変えるためではなく髪染めの下準備として広く利用されています。
「ケアブリーチ」とは?
「ケアブリーチ」とは、「ブリーチ剤にヘアケア製品を混ぜた安全性の高いブリーチ」です。
「ケアブリーチ」の使い方
薬剤の発達により安全性の高まった「ブリーチ」ですが髪へのダメージはゼロではありません。
より安全な方向を追求して開発されたのがブリーチ剤とヘアケア剤を同時に使用する「ケアブリーチ」です。
「ケアブリーチ」の薬剤には髪の色素を抜く成分と髪の表面を保護する成分の両方が含まれています。
脱色と髪の修復を同時に行っていくので従来の方法よりもはるかに少ないダメージでヘアカラーを楽しめます。
「ブリーチ」と「ケアブリーチ」の違い
髪の色素を抜く「ブリーチ」の安全性を高めたものが「ケアブリーチ」です。
どちらも髪の色を抜く効果は同じですが「ブリーチ」に比べて「ケアブリーチ」のほうが髪を傷めにくく少ない負担でヘアカラーが完了します。
まとめ
同じ髪の脱色でも「ブリーチ」と「ケアブリーチ」では髪へのダメージが大きく違います。
髪のダメージは若い間は良く気にならなくても年齢を重ねた後になって響いてくるので、できるだけ安全な方法を選んでください。