「長期投資」と「短期投資」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「長期投資」と「短期投資」の違い金融・経済

「長期投資」「短期投資」という言葉は、何がどのように違うのでしょうか。

二つの言葉の違いについて詳しく説明します。

「長期投資」と「短期投資」の違い

株式や投資信託、社債などに投資するとき、その金融商品を保有する期間によって分類すると、「長期投資」「短期投資」に分けられます。

文字通り、「長期投資」はすぐに売り買いせずに長い期間保有する方法で、「短期投資」は短期間で売ってしまう投資になります。

どれくらいの期間保有する場合に「長期投資」になるのかという明確な決まりはありません。

一般的には、「短期投資」は1日から1年くらい、「長期投資」は3年から5年以上とされています。

その間は「中期投資」と呼ばれることもあります。

また、「個人向け10年国債」の年数から、10年以上を「長期投資」と呼ぶ場合もあります。

「長期投資」「短期投資」の違いは、時間だけではありません。

どのようにして利益を得ようとするのかが違います。

「短期投資」は、デイトレーダーのように、安値で買い、高値で売ることを繰り返すことによって、売買差益(キャピタルゲイン)を得ようとする方法です。

1日以内や、分単位で売買されることもあります。

それに対し、「長期投資」は、長い期間保有することによって、継続的な収益(インカムゲイン)を得るものです。

例えば、株式なら配当金や株主優待、不動産なら賃貸収入などのことです。

保有している間に、投資した対象の価値が上がれば、売る時には売買差益を得られます。


「長期投資」と「短期投資」の使い方の違い

株式などを、長期間保有する場合に「長期投資」を使います。

同じ株式でも、短期間で売ってしまう予定のときには、「短期投資」を使います。


「長期投資」と「短期投資」の英語表記の違い

「投資」は英語で“investment”“investing”なので、「長期投資」を英訳すると、“long-term investment”になります。

また、長期間保有することから、“buy and hold”ということもあります。

それに対し、「短期投資」は、“Short-term investment”になります。

「長期投資」の意味

「ちょうきとうし」と読み、一度購入した金融商品などを、長期間保有しつづける投資のことです。

「投資」という言葉は、収益を期待して資金や力を出すことをいいます。

一般的に、投資期間が長くなるにつれ、投資の平均収益率は安定していく傾向にあります。

よって、「長期投資」は、「短期投資」に比べると、リターンの振れ幅が小さくなり、リスク低減効果があります。

長い間保有する為、資産の流動性が下がることと、利益が出るまで時間がかかることがデメリットです。

メリットは、売買頻度が少ないので、手数料を減らせます。

また、利息が利息を生む「複利効果」も期待できます。

売却するときに、売買差益が出ることが理想ですが、あまりにも下がるようなら、損切りをすることも大切になります。

「長期投資」の使い方

長期間かけて投資するときに使用します。

どちらかというと、金融商品を売る時に利益が出るかどうかではなく、自分のお金を企業などに貸す、お金を働きに出して長く付き合うという概念で投資するときに使います。

「長期投資」を使った例文

・『リスクをなるべく減らしたいので、分散投資と長期投資を同時に行う』
・『銀行の普通預金にあるお金を使い、長期投資をはじめてみた』
・『長期投資のひとつに、家賃収入の為の不動産投資があります』

「長期投資」の対義語

対義語は、「短期投資」になります。

「短期投資」の意味

「たんきとうし」と読み、短い期間で売買を繰り返す投資のことで、値上がりしたらすぐに売却して、売買差益を得る方法です。

保有期間に決まりはありませんが、1年以内を指すことが多くなります。

「長期投資」に比べ、短い間で売却するので、金融資産の流動性は高くなります。

また、回転率も高いので、いろいろな投資を、行うことが可能です。

投資期間が短いため、リターンの振れ幅は大きくなります。

「短期投資」の場合は、安く買って高く売ることが大切なので、経済や業界の研究や勉強が必要になります。

すぐに売ってしまう為、すぐに結果が出る、天災や恐慌などの影響は受けにくいというメリットがありますが、取引手数料がかかる、取引する時間がかかるなどのデメリットがあります。

「長期投資」であれば、業績が良く、大きく成長する企業に投資した場合、配当金を得ることも出来、大きな利益になります。

しかし、「短期投資」はすぐに売ってしまうので、その恩恵を受けられないことになります。

「短期投資」の使い方

近い将来に売る予定を考えながら、金融商品を買うときなどに使います。

「短期投資」を使った例文

・『短期投資は、資金の回転率が高いので、儲かるときには、とても儲かる』
・『株の知識が無いので、短期投資には怖くて手を出せない』
・『短期投資にはまり過ぎて、大損してしまった』

「短期投資」の対義語

対義語は、「長期投資」になります。

まとめ

投資する対象を保有する期間によって、「長期投資」「短期投資」に分けられます。

この二つは、資産を持っている時間が違うだけではなく、利益を得る方法も違います。

違いを知って、役立ててください。