「テスター」と「サンプル」の違いとは?分かりやすく解釈

「テスター」と「サンプル」の違い専門用語・業界用語

化粧品の試供品には「テスター」「サンプル」がありますが、どのような違いがあるのでしょうか。

この記事では、「テスター」「サンプル」の違いを分かりやすく説明していきます。

「テスター」とは?

「テスター」は、試験や分析をする人、または電圧や電流を計測する機器、化粧品の店頭見本などの意味を持ちます。

英語では“tester”と表記し、“test”(試験、検査)と“er”(~をする人)で構成されることからもわかるように、試験や検査をする担当の人を指します。

「テスター」はいくつかの意味を持つ言葉であり、化粧品売り場に置いてある化粧品の見本を「テスター」を呼ぶことがよく知られています。

また、電圧や電流を測定して電子回路の状態を調べる測定器、開発中のソフトウェアに不備がないかチェックする「テストエンジニア」「テスター」と呼ばれます。


「サンプル」とは?

「サンプル」は、ある集団から抽出した標本、または見本や試供品のことです。

英語表記では“sample”と表記し、抽出された標本や試料、製品の見本や試供品などの意味を持ちます。

「サンプル」にはいくつかの意味がありますが、大きく分けると標本、見本、試供品の3つがあります。

標本は、調査や実験を行うためにある集団から一部分を抽出すること、見本は製品の特徴をしってもらうための展示品、試供品は購入前に試用する目的で配布する見本です。

意味の似ている言葉には、製品を紹介するために作る模型の「モックアップ」や本物に似せて作った見本の「ダミー」があります。


「テスター」と「サンプル」の違い

「テスター」「サンプル」の違いを、分かりやすく解説します。

「テスター」「サンプル」「製品の見本」という意味を持つところが共通していますが、持っている意味は少し異なります。

「テスター」はテストするための人や物を意味しており、試験や分析をする人、あるいは電圧や電流を測定する機器、化粧品の店頭見本を指すときに使われます。

一方「サンプル」は標本、製品の特徴を知ってもらうための見本や試供品という意味があり、「テスター」とはニュアンスが異なります。

なお化粧品の試供品は、売り場によって「テスター」「サンプル」と書いてあり混同しがちですが、「テスター」「サンプル」は同じものではありません。

「テスター」はあくまでも店頭のみで試用する目的で展示されている備品です。

「サンプル」は製品を試してもらうために配布する小さなサイズの見本になります。

「サンプル」は持ち帰れますが「テスター」は備品のため、持ち帰った人は窃盗罪に問われる可能性が出てきます。

「テスター」の例文

・『テスターを使って電圧測定を行う』
・『化粧水は、テスターで肌に合うことを確認してから購入する』

「サンプル」の例文

・『対象となる集団からサンプルを抽出する』
・『精巧に作られた食品サンプルを本物と間違える』
・『化粧品メーカーにサンプルを請求する』

まとめ

「テスター」「サンプル」は似ていますが、「テスター」はテストする目的で使われるもの、「サンプル」は見本として展示されるもの、といったニュアンスの違いがあります。