「不味い」と「拙い」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「不味い」と「拙い」の違い生活・教育

この記事では、「不味い」「拙い」の違いを分かりやすく説明していきます。

「不味い」と「拙い」の違い

「不味い」「拙い」の違いについて紹介します。


「不味い」と「拙い」の使い方の違い

「不味い」「味が悪いこと」「不都合なこと」「見た目がよくないこと」に使われます。

様々な状況に対して「好ましくないこと」を言います。

「拙い」は、「下手であること」に使われます。

技量が足りずに不十分な様子のことです。


「不味い」と「拙い」の英語表記の違い

「不味い」の英語表記は以下の通りです。

1つ目は「tastes awful」で、「味が酷い」=「味が不味い」という意味です。

“The chiken really tastes awful!”
(このチキン料理は不味いなあ!)
因みに、食べた瞬間に「不味いっ!」と言う場合は「Yuck!」になります。

2つ目は「terrible」で、「状況が酷い」という意味で使われます。

“This is terrible!”
(こりゃ不味いだろ!)
「拙い」の英語表記は以下の通りです。

1つは「poor」で、「貧困な」「拙い」という意味です。

“My English is poor.”
(私の英語は拙い)
2つ目は「clumsy」で、「下手な」「ぎくしゃくした」という意味です。

“They listened patiently to my clumsy speech.”
(彼等は私の拙いスピーチを一生懸命聞いてくれた)

「不味い」の意味

「不味い」「まずい」読み、以下の4つの意味があります。

1つ目は「味が悪い」という意味で、食べ物の味が良くないことを言います。

2つ目は「下手である」という意味で、あるものごとをするのに技量が足りないことを言います。

こちらの場合は漢字で「拙い」とも書きますが、常用外の読み方です。

3つ目は「みにくい」という意味で、見た目が良くないことを言います。

4つ目は「不都合である」という意味で、あることをするのに良くない状況であることを言います。

上記に共通するのは「好ましくない状態である」という意味です。

「不味い」の使い方

「不味い」は、「味が悪い」「下手」「みっともない」「不都合である」という4つの意味で使われます。

形容詞として使われる他に、副詞として「不味く」と使われたり、名詞として「不味さ」と使われたりします。

「まずい」は常用外の読み方で、公的文書では「まずい」と平仮名表記になります。

文学作品などで使われる漢字ですので、日常的には「まずい」を使った方が良いでしょう。

「不味い」を使った例文

・『どんなにおいしい料理でも冷めれば不味くなるものだ』
・『こんなに不味いラーメンは初めて食べた』
・『漫画家としてデビューした当時は相当不味い絵を描いていた』
・『彼は、性格は良いけれども顔が不味い』
・『さすがにこの成績は不味いので塾に通うことも考えるべきだ』

「不味い」の類語

「口に合わない(くちにあわない)」「味が悪くて食べたくないこと」という意味です。

「ヤバい」
牢屋や看守を意味する「厄場(やば)」が変化して「危険であったり、不都合な状況」、転じて若者言葉として「すごい」という意味です。

「不味い」の対義語

「うまい」
漢字で「美味い・旨い」と書く場合「味が良いこと」という意味、「上手い」と書く場合「技術が高いこと」という意味です。

「拙い」の意味

「拙い」「つたない」と読み、以下の3つの意味があります。

1つ目は「未熟なこと」という意味で、修練が十分でないことを言います。

2つ目は「運が悪いこと」という意味で、好ましくない事態になることを言います。

3つ目は「下手である」という意味で、技量が足りないことを言います。

上記に共通するのは「一定の基準よりも良くない状態であること」という意味です。

「拙い」「不味い」「下手である」という意味が共通しています。

「拙い」の使い方

「拙い」「未熟なこと」「運が悪いこと」「下手なこと」に使われます。

形容詞として使われたり、副詞として「拙く」と使われたり、名詞として「拙さ」と使われたりします。

「下手」と言うと否定的でストレートなイメージですが、「拙い」は丁寧で否定的ではないイメージがあり、ビジネスや目上の人との会話に使われます。

「拙い」を使った例文

・『拙い文章で一生懸命スピーチを考えた』
・『拙い説明で恐縮ですが、概略だけでもご理解頂けたらと存じます』
・『まだ若くて拙い者ですが、何卒宜しくお願い申し上げます』
・『随分拙いプレゼンテーションでこっちが緊張した』
・『拙い歌唱力だがアイドルとしての魅力は十分だ』

「拙い」の類語

「ぎこちない」
「緊張したり慣れていなかったりして、スムーズに行動できないこと」という意味です。

「不器用(ぶきよう)」
「ものごとを取り扱うのが下手なこと」という意味です。

「拙い」の対義語

「巧み(たくみ)」
「技術が高く手際が良いこと」という意味です。

まとめ

今回は「不味い」「拙い」について紹介しました。

「不味い」「味が悪い」「下手」「みっともない」「不都合である」の4つの意味がある、「拙い」「未熟なこと」「運が悪いこと」「下手なこと」の3つの意味があると覚えておきましょう。