「当初」と「当時」の違いとは？使い方や例文も徹底的に解釈

この記事では、「当初」と「当時」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「当初」と「当時」の違い
1. 「当初」と「当時」の使い方の違い
2. 「当初」と「当時」の英語表記の違い
「当初」の意味
「当時」の意味
まとめ

「当初」と「当時」の違い

「当初」とは、ものごとのはじまりの時期のことです。

「当時」には、2つの意味があります。

1つめは、過去のある時点のこと。

もう一つは、現在のことです。

「当初」は過去のことを指しており、「当時」が持つ、過去のある時点という意味と似ているように感じますが、同じことを指しているのではありません。

「当初」は、はじめの時点のことです。

たとえば、都市開発計画が作られてから現在まで、5年ほど経っているとします。

「当初」というと、都市開発計画が作られた最初の時点のことを指しています。

「当時」は、過去のある時点のことです。

都市開発計画が作られた最初の時点のことを指すこともできれば、計画ができてから2年後のことや3年後のことなども指すことができます。

また、「当時」には現在という意味もありますが、この意味は「当初」にはありません。

「当初」と「当時」の使い方の違い

ものごとの最初の時点を指して「当初」を使用します。

現在よりも前の時点を指していることになります。

「当時」は、現在よりも前のある時点のことを指して使用します。

「当初」とは違い、最初という意味は含まれていません。

また、「当時」は現在の意味でも使われます。

「当初」と「当時」の英語表記の違い

「当初」は英語で“at first”と表現をします。

「当時」は英語で“at the time”や“those days”と表現をします。

「当初」の意味

「当初」とは、ものごとの最初の時点のことです。

「時点」には、時間の流れの中のある一点または時期という意味があります。

ものごとには、最初の時点があります。

たとえば、会社を設立した初めのとき、料理教室に通うようになった初めのとき、就職した初めのときなどです。

こういったものごとの最初のある一点や時期のことを「当初」といいます。

現在、料理教室に通っています。

通うようになって3年ほど経っています。

3年という月日の中で「当初」が指しているのは、料理教室に通うようになった最初のときです。

通うようになって2年後や3年後の現在のことではありません。

「当初」の使い方

ものごとが起こった時間的に最初のある一点や時期のことを指して使用します。

今現在物事が起こっていることではなく、過去のある一点や時期のことを指しています。

料理教室に通うようになったことで考えてみます。

料理教室に通おうと思ったのは、料理の基本的なことを学びたかったからです。

最初はそのように思っていたのですが、通い続けることで上達をし、現在では料理講師になろうと考えるようになりました。

こういった場合、「当初は料理の基本を学びたかった」のようにいうことができます。

「当初」を使った例文

・『当初の予算から変更する』
・『発売された当初は売り切れが続出した』
・『当初考えていた予算よりも抑えることができた』
・『当初の予定よりも予定が長引いてしまった』

「当初」の類語

「初期」「初頭」が類語です。

「初期」には、ものごとの初めの時期という意味があります。

「初頭」には、ある時代や時期など大きな時間の流れの最初の時期という意味があります。

「当初」の対義語

「末期」が対義語です。

物事の終わりの時期、終わりに近いところという意味があります。

「当時」の意味

「当時」とは、今よりも昔のある時点、ある時期のことです。

今、30歳だとします。

30歳の人が20歳の時点を指して「当時」ということができます。

20歳は30歳よりも昔のある時点です。

20歳のことを思い出して、「当時は○○が流行っていたな」といったりします。

今よりも昔の時点のことであれば、どの時点でも「当時」といいます。

しかし、昨日のことを指していうことはありません。

また、「当時」には現在の意味もあります。