漢字の組み合わせからして丁寧な言葉に思える2つの言葉「御意」と「如意」それぞれどんな意味を持ち合わせているのでしょうか。
この記事では、「御意」と「如意」の違いを分かりやすく説明していきます。
「御意」とは?
現代社会ではあまり一般的に使われなくなった言葉、時代劇で聞く事の多い台詞が「御意」です。
目上の人や高貴な人物の意見、指示、命令に返答する時の言葉だと言っていいでしょう。
「御意のとおり」「御意のままに」など全面的に意見を肯定する言葉です。
状況下では服従の意味合いも持ちます。
「如意」とは?
「如意」という言葉は本来二つの言葉を持ちます。
一つは本来の意味合いで物事が思うがままになることです。
もう一つは固有名詞として仏教用語の「如意」があります。
いわゆる「如意棒」として使われ、西遊記はもと如意輪観音より世界的人気を誇るドラゴンボールで主人公の悟空が使うアイテムとして英語やフランス語でも固有名詞化しています。
「御意」と「如意」の違い
二つの言葉とともに現代日本ではあまり使われずに漫画やドラマの中の言葉として定着しています。
前者はトップダウン、目上から下への指示、命令を受けた際に意見をそのまま受け入れる時の返事として使われます。
「如意」は「御意」より創作物中の台詞としてもほとんど使われない言葉と言っていいでしょう。
物事が思うままに進捗している事を指します。
「御意」の例文
・『あの政治家の手術は担当医に変わり私が執刀する』
・『御意、仰せのままに』
・『上杉家の懐柔は進んでおるか、直江兼続には臣従するように伝えよ』
・『御意の通りに』
「御意」は古臭い、時代劇で使われる言葉と思われる方もいるでしょう。
しかし近年人気の医療ドラマの中で大学病院の医師達が幹部からの指示を受けた時の言葉として一躍、若年層にも広まった言葉とも言えます。
出世のために自分の意見を捨て、トップのいいなりに「御意」と答えるのでした。
時代劇でも同様のシチュエーションで使われ、服従や恭順的な意味合いで使われています。
「如意」の例文
・『如意自在な法を施せるのだと申した』
・『如意棒よ、伸びろ』
前者は思うがまま自由自在の意味合いを持った例文になります。
後者の台詞は西遊記やドラゴンボールでお馴染みの台詞で固有名詞として使われています。
本来の仏教の「如意」は説法や読経の時に使う棒となりました。
この他では一般的にゲーム等で使われる宝珠も本来は「如意宝珠」として知られています。
まとめ
「御意」はトップダウンて行われる指示、意見、命令をそのまま受け入れる時に使われる言葉です。
状況に応じては服従の意味合いを持ちます。
一方で「如意」ですが現代の日本では「御意」以上に使われる事のない言葉てしょう。
思いのままになる等の意味合いを持ちますが、「如意棒」「如意輪観音」「如意宝珠」など仏教の固有名詞で使われる事が多いでしょう。