コーヒーを淹れる調理器具でおなじみの「コーヒーメーカー」と「バリスタ」には、どのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「コーヒーメーカー」と「バリスタ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「コーヒーメーカー」とは?
「コーヒーメーカー」は、お湯を沸かしてコーヒー液を抽出する電気式の調理器具です。
「コーヒーマシン」とも呼ばれます。
日本では規定によって、市販の製品は「電気コーヒー沸器」と表示することが定められています。
レギュラーコーヒーは、フィルターにレギュラーコーヒー(焙煎したコーヒー豆、それを挽いた粉)を入れ、熱いお湯を注いでコーヒー液を抽出することで作ります。
手動で行うとコーヒーを炒れるたびに濃さや味が変わってしまいますが、「コーヒーメーカー」を利用すると、定量のレギュラーコーヒーと水をセットするだけで、常に理想的な状態のコーヒー液が自動的に抽出できます。
「コーヒーメーカー」には「ドリップ式」「エスプレッソ式」「サイホン式」「パーコレーター式」の4種類があり、それぞれ抽出の仕方は異なります。
家庭用として最も普及しているのは、バスケットにセットしたレギュラーコーヒーに、給水タンクの水を沸かして熱いお湯を滴下し、コーヒー液を抽出する「ドリップ式」です。
「エスプレッソ式」は、細かく挽いたコーヒー粉に水蒸気の圧力をかけて濃いコーヒー液を抽出する、「サイホン式」はガラス製の器具を用い、水蒸気の厚量によってコーヒー液を抽出する、「パーコレーター式」は沸騰させた湯を循環させてコーヒー液を抽出する、という特徴があります。
また、機能やデザインはメーカーによって異なり、コーヒー豆を挽く電動ミルが付いたもの、水道水に含まれるカルキを除去するフィルター機能が付いたものなど、さまざまなタイプが出まわっています。
「バリスタ」とは?
「バリスタ」は、イタリア語の「バール(飲食店)で働く人」または「バールでエスプレッソなどのコーヒーを淹れる職業」のことです。
または、ネスレ日本が開発・販売している電気コーヒー沸器の製品名「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」を指します。
後者の「バリスタ」は、ネスレ日本のブランド「ネスカフェ」のインスタントコーヒー専用「カートリッジ式コーヒーメーカー」です。
専用のフリーズドライコーヒーが入ったカートリッジをセットして給水タンクに水を入れることで、さまざまなタイプのインスタントコーヒーを抽出することができます。
2009年に「ネスカフェバリスタ」という名前で販売が開始され、2012年に現在の製品名に移行しました。
マシンは利用しやすい価格設定で販売され、無料レンタルにも対応しています。
マシンとカートリッジは幅広いラインナップが用意され、抽出法をブラックコーヒー、カプチーノ、エスプレッソなど好みに合わせて選べるため、プロが淹れたような味わいがオフィスや家庭で気軽い楽しめるとして人気が高まっています。
「コーヒーメーカー」と「バリスタ」の違い
「コーヒーメーカー」と「バリスタ」の違いを、分かりやすく解説します。
「コーヒーメーカー」と「バリスタ」は、どちらもお湯を沸かしてコーヒー液を抽出する電気式の調理器具です。
「バリスタ」という用語自体は、イタリア語のバール(飲食店)で働く人を意味しますが、ネスレ日本が販売するカートリッジ式コーヒーメーカーの「ネスカフェ ゴールドブレンド バリスタ」を指して「バリスタ」と呼ぶことが多くなっています。
両者の違いは「コーヒーメーカー」がどの銘柄のコーヒー豆にも対応していることに対し「バリスタ」は「ネスカフェ」ブランドの専用カートリッジのみに対応している点です。
また「コーヒーメーカー」が作るのはレギュラーコーヒー、「バリスタ」が作るのはインスタントコーヒーというところも大きな違いとなります。
まとめ
調理器具として広義に見れば「バリスタ」も「コーヒーメーカー」の一種といえますが、機能や特徴にははっきりした違いがあります。
それぞれ淹れたコーヒーの味わいも異なるので、シーンやお好みに合わせて選び分けるとよいでしょう。