この記事では、「倫理」と「論理」の違いを分かりやすく説明していきます。
「倫理」とは?
「倫理」は、人間社会で言うモラルのことで、あらかじめ、こうであると定められているルールのことです。
なので、あらかじめ決めてあるルールから外れると、「倫理に違反する」ということになり、罰則がある場合もあればない場合もあり、人としての最低限のルールを守れないものだと定められます。
「論理」とは?
「論理」は、答えについて自ら導き出すことを意味し、自分で考えて答えを探します。
答えについては正しいかどうかはあまり重要ではなく、なぜ、そのような結果を導き出したか、そしてなぜその結果が他の第3者が支持して賛同をしているかが重要なのが「論理」です。
すなわち、「論理」は、第3者を説得し、かつその答えが的を得ていて信用されていなければ「論理」は成立せず、破綻してしまいます。
「倫理」と「論理」の違い
両者の違いは、人間のモラルがどうであるか、自ら試行して考えた答えがどうであるかです。
「倫理」は、モラルですでにある答えから外れているか否かを重要としますが、「論理」は、答えを見つけて、それが正しいか、第3者の支持を仰ぐものになります。
「倫理」の例文
・『倫理に反する行動を行った結果が殺人である』
・『彼は、倫理に反するとわかっていながら殺人を行った』
「論理」の例文
・『論理的に考えて、この殺人者の行動は非合理的である、なぜなら、あまりにも短絡的で自分が犯人だという証拠を残しすぎている』
・『論理的な思考は時には、だれからの支持を得ることもできないケースも実は多い、なぜなら第3者からすれば当たり前ではあるが、それを認めると第3者からすれば利益にならないがゆえである』
まとめ
「倫理」については、あらかじめある程度決まっている人間社会のルールであるモラルから見てどうであるかが重要です。
なので、「倫理に反する」というのは人間社会が作り出したモラルという一応守るべきルールに従っているか否かです。
しかしながら、「倫理」は別に守る必要性のないルールだという人物も少なからずおり、問題となっています。
なお、「倫理」は、罰則がないのかと言われるとそうでもなく、実は罰則はあり、法令で定めたものは普通に罰を受けます。
逆に、「論理」は、すでに起きた現象についてなぜそのような結末になったかを検証するもので口にしたことについて検証することでもあるのです。
例を挙げれば、第3者のことを勉強ができない愚かな人間だと口にした場合、これを「論理」に置き換えた場合、なぜそのようなことを口にしたかを明確に筋が通り周囲がそうであると納得して支持をするように差し向けるのが「論理」です。
なので、「論理」は、答えを出したうえで、支持されることがものすごく重要で、周囲がうすうす答えを分かっていても支持できない場合、なぜか「論理破綻」という現象になり、どう考えても、犯人が分かっていて答えは正しいのに誰も支持しないという犯人をかばう行為が起こるのも「論理」になります。