この記事では、「開通」と「供用」の違いを分かりやすく説明していきます。
「開通」とは?
トンネルの開通のように道路や鉄道などが使用可能な状態になったという意味で、トンネルにおいては一般車両(自動車)営業運転の列車が通行出来る段階ではない時点で開通というケースがあります。
その後試運転や試験を経て正式な開通または共用という言葉が使われ、一般の自動車や営業の列車が通るという段階になります。
言葉としては営業開始、一般開放開始という意味と、完成という段階で使うことになりますが、道路公団などでは「開通」というで一般の人が使用できるようになったと伝えるというケースはあります。
新幹線など鉄道は営業開始の時点で開通という言葉を使うケースがほとんどです。
「共用」とは?
開通と比較した意味としては道路や施設が一般の人に使えるようになったことを指す言葉ですが、土木交通関係でも併用に近いニュアンスで使われることもあり、青函トンネルにおいての在来線と新幹線の共用区間という言葉は両方とも使うということになります。
共用という言葉はひとつのものを二人以上で使うことという意味があるため、ともに意味としては間違っていないということができます。
「開通」と比べると新たな道路などができたというときの華やかさを出すケースでは使われていない言葉ではありますが、スーパーコンピューター「富岳」は供用開始というキャッチコピーを使っています。
共用は道路や鉄道以外の公共使用というケースで使うことが出来ると言えます。
「開通」と「供用」の違い
「開通」と「供用」の違いを、分かりやすく解説します。
開通は電話やインターネット、水道、道路、鉄道、トンネルなど通じる状態ができたケースに使われる言葉で、アパートなどは開通しません。
供用はみんなが使える状態になったということで、道路やトンネル、水道などインフラ、アパート、団地、スーパーコンピューターなどより広い対象で使うことが出来る言葉となっています。
ただし、道路公団や鉄道会社のキャッチコピー的な使用ケースは開通の方が多く使われています。
歴史的に振り返るケースでも道路は開通から50年などという言い方が多く、共用という言葉はあまり使われていません。
開通の意味も含む言葉が共用ということが出来るのですが、使用例自体は開通の方が多いということになります。
鉄道に関しては共用という言葉は、客に向けてはあまり使われません。
まとめ
開通はトンネルの開通などでは一般人はまだ使えず、一般向けの開通と分けて使うことがある言葉です。
供用は一般の人でも使える段階を指すため、使い分けはありません。
共用のほうがトンネルや道路だけでなく団地やスーパーコンピューターなどで使われるため用途が広い言葉ではありますが、一般の人にアピールする言葉としては開通のほうが多く使われていると言えます。
今後もこの傾向は変化がないと考えられます。