この記事では、「世界観」【せかいかん】と「世界感」【せかいかん】の違いを分かりやすく説明していきます。
「世界観」とは?
日本だけではなく、欧米やロシア、オーストラリア、中国、アフリカなどすべての国々から見たとき、人のあり方とは何かを定義するのが「世界観」【せかいかん】です。
地球上で生きる人間を人類と表して、どのような考えでどう地球を守りつつ生きているのか、未来のために生きていけばいいか広い視野を持って議論するわけです。
人によってこの「世界観」はちがってくるわけで、生まれた場所や思考によって変わってきます。
このことから、スケールが大きな物や話題を取り上げて議論したり、考えを表すとき「大きな世界観を掲げる」と言って尊敬する気持ちをぶつけるわけです。
この言葉は人の感情を表すときにも使われており、「この世界観が好きだ」と芸術作品を見た人がその独創的な発想が多くの人々を魅了するところが素晴らしいと褒めるとき使います。
「世界感」とは?
「世界観」の言葉をわざと一文字だけ変えて、若者がインターネット上で使うのが「世界感」です。
スラング用語として扱われている言葉であり、掲示板やSNSなどでは自分が見たアニメやお気に入りの小説、好きなブランドのファッションについてどのように感じたかを表すわけです。
例えば、アニメを観たときスケールの大きな話であったり、登場人物の動きや服装が海外の人を惹き付けるようであれば「すごい世界感」と自分が感動した気持ちを表します。
胸を打たれたときは「この映画の世界感に惹き付けられる」など驚くほどのスピード感と色使い、展開など人に進められるほど胸が打たれたときの気持ちを3文字で伝えられる言葉なのです。
「世界観」と「世界感」の違い
「世界観」と「世界感」の違いを、分かりやすく解説します。
かなり大きな視野から見て考えるときや、発想に対して「世界観」と言い表して世界から観た地球規模の話や人類の行動に対して発信者が考えることを伝えるときに使う言葉です。
それだけ広い視野を持って語る話は人々を強く感動させますし、心を揺さぶる話は多くの人を魅了します。
一方の「世界感」は、自分が感じた気持ちを表すときに使う言葉であり、感動した、感激したなど気に入ったものを読んだり、触れたときに表す言葉です。
ただし、辞書には載っていない造語であり、若者の間で使われているという違いがあります。
「世界観」の例文
・『この音楽家の幻想的な世界観がたまらなく好きな私は、彼の人生を探るべく生まれ育った故郷に行くことにした』
世界の人を魅了する音楽家が持つ価値観や視点に共感した人は、もっと魅力を知るべく音楽家の生まれた国へ旅行する人もいます。
・『海外の人とSNSで触れ合う機会が増えたことで、閉鎖的だった私の世界観が大きく変わった』
あらゆる国の人とつながるSNSでは、遠く離れた国の人とも気軽に交流ができるため世界目線で話ができるので視野が広くなり、考え方も大きく変わってくるのです。
「世界感」の例文
・『若者が映画を観た後、独自の世界感を伝えて多くの人に作品の魅力を伝えた』
まだ世の中に知れ渡っていない作品をいかに広めればいいか自分なりに感想を伝えたことで、多くの人を魅了するものとなることもあります。
・『彼女は自分がファンである歌手の曲が素晴らしいと、強く私に世界感をぶつけてきた』
自分が気に入ったものを愛する人にぶつけることで、素晴らしい世界を一緒に共有したいと思う人もいるわけです。
まとめ
辞書に載っている「世界観」を、若者が楽しく伝えるため自分の気持ちを「世界感」と例えて伝えるわけです。
どちらもスケールの大きな話を取り上げるときに使う言葉ですので、うまく相手に壮大である状態を伝えて、心を揺さぶるよう伝えたいと思うときに使ってみるといいでしょう。