「平常時」と「平時」の違いとは?分かりやすく解釈

「平常時」と「平時」の違い生活・教育

よく似た意味合いで使われる言葉として「平常時」「平時」がありますが、どのような違いで使い分けられているのでしょうか。

今回は、「平常時」「平時」の違いについて解説します。

「平常時」とは?

「平常時」とは、「取り立てて変わったところのない普通で正常なとき」を意味する言葉です。


「平常時」の使い方

「平常時」とは「平常な時」を表します。

「平常」とは「普段通りであること」「穏やかで繰り返される時間」という意味があります。

おかしなことや急激な出来事などが起こらず平々凡々と無事に過ごせる時間が「平常時」です。

「平常時」の反対は「異常時」です。

普段通りの日常ではまず考えられないアクシデントや突発的な事態が起きている時が異常時であり、そのような異常な事態が起きていない穏やかな時間帯のことを「平常時」と表現します。

我々が過ごしている毎日はそのほとんどが「平常時」です。

危険地帯に暮らす人でもない限り日々の生活において早々トラブルやアクシデントに見舞われることはありません。

危険なことや珍しいことによく遭遇する人であってもそれが当たり前になってしまえば他人から見て気の休まる暇もない忙しい日常が本人にとっての「平常時」になります。

「平常時」の基準は人それぞれです。

仕事に追われる人や毎日受験勉強付になっている人、日がな一日うたた寝をして過ごす人やゲーム漬けの人など他人から見ればとても普通には思えないような時間を過ごしていても本人がその状況をあたりまえだと考えていれば「平常時」です。


「平時」とは?

「平時」とは、「戦争や動乱が発生していない平和なとき」を意味する言葉です。

「平時」の使い方

「平時」が意味するのは「戦争が起きていない危険におびえる必要なく毎日を過ごせるとき」です。

「平時」の反対は「戦時」もしくは「非常時」です。

戦時とは戦争やテロが起きているとき、非常時とは地震や台風などの非常事態が起こっているときを指し、どちらも平和に過ごすことのできない時間を指します。

「平時」とは「生命や財産が危機にさらされることなく平和に過ごせるとき」を指しており、一般的には「戦争が起きていないとき」という意味で使われます。

「平常時」と「平時」の違い

「平常時」「平時」の違いは「基準」です。

「平常時」は当たり前に過ごす毎日を正常の基準に設定し、そうではない異常が発生するときと区別しています。

「平時」は戦争や自然災害など危険を伴う重大自体を基準に設定し、危険と隣り合わせではない安心して過ごせる時を表しています。

繰り返される毎日が「平常時」、同じような毎日を繰り返せる平和なとき「平時」という違いで区別されます。

「平常時」の例文

・『平常時のデータを収集する』
・『平常時の動作音と比較して異常を見分ける』

「平時」の例文

・『平時から避難訓練しておくことで危険に備える』
・『一流の傭兵は平時でも決して気を抜かない』

まとめ

「平常時」「平時」はかなり似た意味の言葉で置き換えて使われることもありますが本来はまったく異なる別の言葉です。

わずかな意味の違いが誤解を招く可能性もあるので言葉選びには注意してください。