「話」を意味する言葉として「談話」と「雑談」があります。
どちらもよく使う言葉ですがどのような意味の違いがあるのでしょうか。
今回は、「談話」と「雑談」の違いについて解説します。
「談話」とは?
「談話」とは、「話をすること」を意味する言葉です。
-1「談話」の使い方
事前にしっかりした準備や容易をせず思いつくまま話すことを「談話」と表現します。
おしゃべりするために用意された場所のことを「談話室」といいますが、「討論」や「議論」などはっきりとした目的を持って行われる話し合いではなく話をする者同士が自由にしゃべったり語ったりするのが「談話」です。
一般的に「談話」という場合は「一方が主導権を持ち主体的に話をすること」を指します。
お互い同士が同じ立場で同程度の量を話す「会話」とは異なり「談話」は複数人その場に板としても特定の一人が中心になって話をする様子を表します。
一人の人が中心になって話すことだけでなくそのように話された内容そのものも「談話」と表現します。
「首相の談話」とはインタビュアーに囲まれた首相が語った話の内容のことです。
「雑談」とは?
「雑談」とは、「特に目的もなくあれこれ話すこと」を意味する言葉です。
「雑談」の使い方
「大きな目的やテーマを設定せずその場にいるものが気を楽にして自由に話すこと」を「雑談」といいます。
暇つぶしや情報交換などのために行われますがはっきりと明示的に設けられた場で行われるものではなく、待ち時間や休憩中などちょっとした時間を使って行われる言葉のやりとりを指します。
「雑談」には「雑多な話」という意味もあり話の途中でテーマが変わったり推測や憶測が混じったりなど「とりとめのない話」を意味する表現です。
基本的に重要性が認められることなくやってもやらなくてもいいものとされていますが「雑談」の中から思わぬアイデアが生まれたり言葉のやりとりにヒントを見つけたりといったこともあるためまったくの無価値だと断言するのは誤りです。
「談話」と「雑談」の違い
「談話」と「雑談」の違いは「言葉のやりとり」です。
「談話」というのは中心となる人物が話すことや話した内容を指す言葉です。
「雑談」というのはふたり以上のひとによって行われる言葉のやりとりを指す言葉で特定の人が中心になるとは限りません。
話す人と聞く人が明確に分かれているのが「談話」、話す人と聞く人がはっきり別れておらず言葉の途中で遮ったり他人の話を引き継いだりなどすることもあるのが「雑談」という違いで区別されます。
「談話」の例文
・『首相の談話がマスコミを通じて伝えられる』
・『談話室で楽しくおしゃべりする』
「雑談」の例文
・『開始時間まで暇なので友人と雑談して時間をつぶす』
・『雑談の中から得たヒントのおかげで問題を解決できた』
まとめ
「談話」と「雑談」はどちらも話しをすることを意味する言葉ですが話の内容ややり方の違いで明確に区別されます。
日常会話でもよく使われる表現なのでそれぞれの言葉が表す意味と正しい内容をきちんと覚えて使い分けてください。