「さぞかし」と「さぞ」の違いとは?分かりやすく解釈

「さぞかし」と「さぞ」の違い生活・教育

この記事では、「さぞかし」「さぞ」の違いを分かりやすく説明していきます。

「さぞかし」とは?

「さぞかし」は、「さぞ」+「かし」の言葉の組み合わせで出来ています。

「さぞ」には言葉を強める働きがあります。

また、「かし」にも強調の働きがあります。

「さぞかし」は副詞的なニュアンスとして「とてもそのように」という意味合いがあります。

使い方は、この言葉の後に“推測”の表現「だろう」というニュアンスの表現が続きます。

つまり、「さぞかし〇〇なことだろう」という言い回しで使う言葉です。


「さぞ」とは?

「さぞ」は、漢字で表記すると「嘸」となります。

副詞の「さ」と係助詞(かかりじょし)の「ぞ」が組み合わさった言葉です。

副詞「さ」には「そのように」という意味合いがあり、係助詞「ぞ」には「強調」の働きがあります。

ですから、「さぞ」「とてもそのように」という意味合いになります。

使い方は、「さぞかし」と同様に、この言葉の後に“推測”の表現「だろう」というニュアンスの表現が続きます。

つまり、「さぞ〇〇なことだろう」という言い回しで使う言葉です。


「さぞかし」と「さぞ」の違い

「さぞ」には、「とてもそのように」という意味合いがあり、さらにその言葉のニュアンスを強調した表現が「さぞかし」になります。

ですから、このふたつの言葉には表現の“度合い”に違いがあります。

分かりやすく砕けた言い方で説明すると、「さぞ」「とても〇〇だろう」になり、「さぞかし」「とてもとても〇〇なことでしょう」というニュアンスに言い換えることが出来ます。

この違いや特性を生かせば、ビジネスシーンやかしこまった場面において、相手の立場や状況を踏まえた、言い回しや敬語表現の工夫が出来るようになります。

「さぞかし」の例文

「さぞかしお喜びのことと存じます」
「さぞかし」を使うことで、「それはそれは嬉しいことでしょう」というニュアンスで、相手の状況に共感している表現として、丁寧な敬語で伝えることが出来ます。

ビジネスシーンでは、昇進やプロジェクトの成功などをお祝いする場面で、とてもよく使われています。

「さぞ」の例文

「さぞ嬉しいことでしょう」
「それは嬉しいことですね」という柔らかなニュアンスで、相手の気持ちに共感する表現を伝えることが出来ます。

ビジネスシーンでは、社内的な状況で、社員にお祝いを伝える場面などにおいてよく使われています。

「さぞご多用中かと存じますが」
「ご多用」は、とても忙しい様子を表しています。

相手の状況に配慮した言葉として、ビジネスシーンでよく使われている言い回しです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

「さぞかし」「さぞ」は、「とても〇〇なのでしょう」というニュアンスの言葉で、表現の度合いに違いがあることが分かりました。

相手の状況や気持ちを察して、共感していることを伝える場面で使える言葉です。

ビジネスシーンだけでなく、日常的な場面でも活用できますが、使い方としての配慮があるとするならば、表現がオーバーになりやすいことです。

かえって皮肉に聞こえてしまったり、場違いな過大表現にならないよう、状況を見極めて使いこなせるようになると良いでしょう。