「習得」と「取得」の違いとは?分かりやすく解釈

「習得」と「取得」の違い生活・教育

この記事では、「習得」「取得」の違いを分かりやすく説明していきます。

「習得」とは?

「習得」とは、習って会得すること、習って覚えることを指す言葉です。

漢字の習は、習う事の意味で、くりかえして稽古したり、修める意味であり、教えられて自分の身につける事を意味します。

従って「習得」とは、教えられたり、くりかえして稽古したりして身に着けて得る事を指すのです。


「取得」とは?

「取得」とは、自分の所有とすることや、手に入れることを指す言葉です。

「取得」の場合には、手に入れる手段が特段決められていない言葉で、ただ単純に自分の手に入れることを意味する言葉と言えます。


「習得」と「取得」の違い

「習得」「取得」は、いずれも何かを手に入れる事を指す言葉と言う点では同じです。

しかし「習得」の方は教えられたり、くりかえして稽古したりして手に入れる場合に使用されますが、「取得」の場合には、単に手に入れる事を指すもので、その手段等については限定されていないと言う違いがあります。

上記では、何かを手に入れると記載しましたが、何を手に入れるかに対しても、一般的な使用方法としては「習得」「取得」の違いがあります。

「習得」は学問・技術・芸術などを自分の手に入れる場合に使用され、「取得」は物品・資格・免許などを自分の手に入れる場合に使用されます。

「習得」は、基本的に目に見えないものですが、「取得」では、手に入れるものは、目に見える物品や、目に見えない資格・免許など様々だとも言えます。

この使用方法の違いから、資格は「資格習得」ではなく「資格取得」が正しいといえますし、免許も「免許習得」ではなく、「免許取得」が正しい使用方法と言えます。

免許や資格を取るためには、勉強したり技術訓練したりする必要があるのが一般的です。

それにもかかわらず「資格習得」「免許習得」は間違いなのは、免許や資格はそれ自身を学ぶものではなく、事前に学問や技術を学び、そして試験等を受けて手に入れる事から、「習得」ではなく「取得」を使うのです。

これを端的に事例表現すれば、『安全運転に必要な交通ルールや運転技術を教習所で習得し、無事に運転免許を取得することができました。』や『無線技術を習得し、1次試験と2次試験を受けて、2級無線技術士の資格を取得しました。』となります。

この例で、「習得」「取得」の違いは、理解しやすいと思います。

まとめ

「習得」とは、習って会得すること、習って覚えることを指す言葉です。

一般的に、学問・技術・芸術などを自分の手に入れる場合に使用されます。

それに対して「取得」の方は、自分の所有とすることや、単純に自分の手に入れることを意味する言葉と言えます。

「資格習得」「免許習得」と表記・表現される方も居られますが、これは誤りで「資格取得」「免許取得」が正しい使い方です。

資格や免許を取るためには、学ぶ事が必要ですが、学ぶのは資格や免許ではなく、それに関連する学問や技術だからです。