「胸中」と「心中」の違いとは?分かりやすく解釈

「胸中」と「心中」の違い生活・教育

この記事では、「胸中」「心中」の違いを分かりやすく説明していきます。

「胸中」とは?

胸中とは、きょうちゅうという読み方をすべき言葉です。

漢字で書かれたこの言葉を見れば理解可能な事でしょうが、むねや心臓といった意味の胸の漢字に、まんなかとか2つの物の間といった意味がある中の漢字を付け足す事で完成した言葉となっています。

だからこそ胸中は、胸の内や心の中で思っている事を表すのです。


「胸中」の使い方

胸中は、胸の内という意味から転じて心の中での思いに対して使われる言葉となっています。

胸に秘めている事を話す時等に、この胸中という言葉が使用される事が多いです。

例えば人前では明るく振る舞っている人が、実は深い悲しみを抱えていると推測出来る様な時には、胸中を察する、といった風にこの言葉で表現されます。

更にそんな相手の心情を思い辛さを感じる際には、胸中を察するに余りある、という使い方もされているのです。


「心中」とは?

心中は、しんちゅうか或いはしんじゅうという読み方が可能ですが、こちらでは主にしんちゅうと読んだ時の解説を行います。

文字で記されたこの言葉を目にすれば一目瞭然な事ですが、しんぞうや精神、こころといった意味を持っている心の文字に、物のまんなかや何れにも偏らないといった意味を有する中の文字を加える事で完成した言葉となっているのです。

以上の事から心中は、心の中という意味を示します。

「心中」の使い方

心中は、心の中とか内心という意味を表現する際に用いられる言葉です。

要するに心の内側という他人には見えない部分を、言い表す時に使用される言葉となっています。

そのため表面上は平静を装っていても、心の中で動揺していたりするのが分かる時は、心中穏やかではない、といった形でこの言葉を用いて示したりするのです。

「胸中」と「心中」の違い

胸中と心中の文字表記を比較すれば即座に、最初の漢字が胸と心という明らかな違いがある事に気付く事が出来ます。

所がそれに続く2文字目は、中という同じ漢字が使われており、共に同じ意味を持つ言葉同士です。

まず胸中ですが、文字通りの胸の中という意味から心の中で思っている事という意味を表します。

一方の心中は、こちらも心の中や内心という意味を持ち、同じ意味を示すのです。

ただし心中は、しんじゅうという読み方も可能であり、その場合は男女が一緒に自殺するという意味になります。

まとめ

2つの言葉は共に2文字目に、中という同じ漢字が使われている上に、示す意味も同じ部分があるのです。

とはいえ最初に使用されている漢字の違いにより、相違点自体は生まれています。

ちなみに胸中は、心で思っている事という意味を表したい時に使われる言葉です。

対する心中は、心の中で考えている事や内心という意味であり、胸中と同じ意味を示す際に用いられています。

もっとも心中は、しんじゅうという読み方も可能であり、この読み方をする場合には、男女が共に自殺するという全く違う意味を持ちますが、胸中にはこういった別の読み方による別の意味はありません。