どこかが小さいものを表現するとき細という漢字を使います。
「細かい」と言いますか、それとも「細い」と言いますか。
この記事では、「細かい」と「細い」の違いを分かりやすく説明していきます。
「細かい」とは?
多数あるものの一つひとつの形が非常に小さく、立体的なものにも平面的なものにも用います。
小額の貨幣のことや金銭的に少しの損得も気にすること、反復の動作が小さくせわしなく行われること、物事の扱い方や捉え方が細部にまで及んでいて詳しい、些細なことという意味もあります。
「細い」とは?
棒状のものの直径が短い、帯状のものの幅が小さい、人間や動物が痩せているという意味です。
また、声が小さく、高音だがよく響かない、勢いが盛んでなく弱々しいしいときにも使われます。
「細かい」と「細い」の違い
「細かい」と「細い」の違いを、分かりやすく解説します。
「細かい」と「細い」は、両方ともどこかが小さく、細という漢字は同じですが、意味や漢字の読み方が違います。
「細かい」はこまかいと読み、一つひとつ小さいものが多数あることですが、「細い」はほそいと読み、形は棒状か帯状で、直径の数値だけが小さく、多数でなくても使えます。
他の意味でも全て違い、「細かい」は小さい貨幣や小さい動き、小さいことという意味で用い、「細い」は小さい声や小さく弱々しいときに用います。
「細かい」の例文
「細かい」の例文を紹介していきます。
・『ネギは細かく刻んでから冷凍することにしています』
そのままのネギ一本ではなく、できるだけ小さく刻んで、小さいネギが多くある状態に変えます。
「細い」に変えると直径だけが小さい棒状に切ることになります。
・『私は緊張しすぎて細かく震えていることが分かりました』
寒いときや緊張する場面、貧乏ゆすりなど、体が小刻みに揺れるときにも「細かい」を使います。
「細い」には言い換えられません。
・『彼はお金に細かく、エアコンを付けようとしません』
節約は良いことですが、やり過ぎている人はお金に「細かい」と言われます。
また些細なことを気にする神経質な人に対して「細かい」人という使い方があります。
「細い」は使えません。
「細い」の例文
「細い」の例文を紹介していきます。
・『細い野菜と言えばネギですね』
ネギは棒状で、刻まなくても「細い」形と言えます。
「細かい」は多数必要で、小さい野菜とは言えないため、言い換えられません。
・『あなたは脚も細く、顔も小さいので羨ましく思います』
脚など体の部分や全体的なスタイルなど、痩せていることを表現するときに使います。
「細かい」には言い換えられません。
・『彼女はいつも食事を残しているので、食が細い方だと思います』
あまり食べないことを表すときに食が「細い」と言います。
弱々しいという意味合いで用いられることが多く、線が「細い」は繊細で頼りない人、声が「細い」は小さく高い声という意味です。
食が「細かい」という表現はありません。
まとめ
「細かい」と「細い」は両方とも細という漢字を使い、どこかが小さくなりますが、意味や漢字の読み方が違います。
「細かい」は、一つひとつ小さいものが多くあること、「細い」は直径が小さい棒状または帯状の形という意味です。
他の意味や使い方も違います。
「細かい」も「細い」も、どこか小さい部分があるときに使い、よく言われる人もいれば、全く縁がなく、ほとんど言われない人もいます。
「細い」、「細かい」としょっちゅう言われ、人によっては傷つくこともあるかもしれません。
人に対して使うときは気を付けましょう。