「告発」と「告訴」の違いとは?分かりやすく解釈

「告発」と「告訴」の違い生活・教育

この記事では、「告発」「告訴」の違いを分かりやすく説明していきます。

「告発」とは?

「告発」とは犯罪や事件に関して、第三者が警察など捜査を行う機関に犯罪の事実を申告することを指します。

自分が直接被害にあったわけではなく、当然犯人ではないけれど、こういう事件や犯罪が起きたので、犯人に処罰してくださいというものです。

直接被害にあったわけではないので、「告発」で犯人に賠償を命令する権利はありませんが、近隣でそう言った犯罪や事件があれば、近隣の住人としては安心できません。

なのでこれからも安心して暮らし続けるために、警察に犯罪が起きたから犯人を捕まえて罰を与えて、安心して暮らせるようにして欲しいと申し出る権利は誰にでもあります。

警察等に犯罪を伝える点では通報と同じですが、ただ伝えるだけの通報と違い、犯人への罰を求めているというのが「告発」の特徴であり定義と言えるでしょう。


「告訴」とは?

「告訴」とは犯罪や事件に関して、その被害を直接受けた人が、警察等に犯人に罰を与えてくださいと求め訴えることです。

「告訴」するには「告訴」が許される権利が必要になります。

基本的には直接被害を受けた人だけが「告訴」の権利を得ますが、殺人事件などで直接の被害者が故人となっている場合は、遺族が「告訴」の権利者です。

「告訴」すると警察は捜査をしている検察に書類や証拠品を提出し、捜査に協力する義務が発生するので捜査がしっかりと進みやすくなります。

また捜査の結果起訴されるにしろ不起訴処分になるにしろ、「告訴」した人にはその結果が伝えられるので、どのような決着がついたかを知りそびれることはありません。

また不起訴になった場合は、「告訴」した人が請求するなら、なぜ不起訴になったのかの理由も「告訴」した人に伝える義務があります。


「告発」と「告訴」の違い

「告発」「告訴」の違いを、分かりやすく解説します。

犯罪や事件について、直接関わったわけではない第三者が犯人の処罰を求めることが「告発」で、被害を受けた人が犯人の処罰を求めることが「告訴」です。

「告発」するのに特別な権利は必要ありませんが、「告訴」は被害者本人かその家族、または後見人にしか「告訴」する権利がありません。

被害者の家族が関わるものや被害者の名誉に係る事件などの親告罪は、第三者が「告発」することはできませんが、被害者から「告訴」することで刑事事件として犯人を起訴できるようになります。

まとめ

どちらも警察に犯罪を起こした人への罰を求めるという点では同じなので、「告発」「告訴」も一緒くたに扱われがちです。

ですが「告発」は第三者からの訴えであり、「告訴」は被害者からの訴えであるという点は大きな違いと言えるでしょう。

また犯罪として公開することで被害者の名誉に関わるような罪は、「告訴」によって刑事事件になり、「告発」することはできません。