プロ野球やJリーグが開幕。
監督に今シーズンの「コンセプト」や「ビジョン」について聞いたインタビューを見ます。
この2つの違いはどんなところにあるのでしょう。
この記事では、「コンセプト」と「ビジョン」の違いを分かりやすく説明していきます。
「ビジョン」とは?
「ビジョン」とは将来の展望、あるべき姿を描いたものだと言っていいでしょう。
目標とすべきものがいったいなんであるのかを具現化して示したものとも言えます。
プロスポーツチームでいえば優勝をシーズン前に「ビジョン」として掲げるところが多いはずです。
「コンセプト」とは?
「コンセプト」は一般的には概念・構想・パッケージングなど様々な意味合いを持ちます。
将来の目標をより具現化して落としこんだものだと言っていいはずです。
いわば「ビジョン」を具現化するための「コンセプト」は道標や指針の役割を担うと言っていいでしょう。
「ビジョン」と「コンセプト」の違い
「ビジョン」はあくまでも理想像、こうありたいと言った漠然的たるものだと言えます。
これに道筋を作る手段として「コンセプト」があります。
例えるならば「ビジョン」は一本の大樹、そして「コンセプト」はその樹に生まれる果実と言ったところでしょう。
しっかりとした理想があってこそ、素晴らしい成果は生まれると言う事です。
「ビジョン」の例文
・『2030年までの「ビジョン」としてすべての人に生活の可能性の拡がる喜びを提供する』
・『Jリーグの「ビジョン」は百年構想として知られている』
前者は某自動車メーカー、後者はJリーグの掲げる「ビジョン」となりました。
いずれも将来こうであるべき姿となるべき期間を限定して明示しています。
会社団体とともに規模が大きくなるほど「ビジョン」は短文化され、内外に分かりやすく表記がされる傾向があります。
「コンセプト」の例文
・『喜びの想像、拡大、継承こそが21世紀の弊社の活動指針となるべき「コンセプト」である』
・『緑の芝生におおわれた広場やスポーツ施設を作り、スポーツ先進国にある総合スポーツクラブを提供、世代を越えて楽しめる輪を作る事がJリーグの「コンセプト」である』 前述の4で取り上げた「ビジョン」に対しての「コンセプト」が上記の例文となりました。
「ビジョン」を実現するために方向性や活動指針を「コンセプト」として明示がされていると言っていいでしょう。
まとめ
「ビジョン」は一本の大樹であると前述しましたが、それは理念、理想を具現化、方向性を定める意味でハッキリとさせる必要があるからです。
業種は違えど企業の「ビジョン」は短文で明確なものである点は共通項だと言っていいでしょう。
「コンセプト」は「ビジョン」に連なる枝葉と果実になります。
「ビジョン」を実現するために複数視点で取り組みの方向性を策定している企業が多いと言えます。