資産運用には「パッシブ運用」と「アクティブ運用」の2種類があります。
このふたつは具体的にどのように違うのでしょうか。
今回は、「パッシブ運用」と「アクティブ運用」の違いについて解説します。
「パッシブ運用」とは?
「パッシブ運用」とは、「平均株価や株価指数など特定の指数と連動して投資成果が出るように行われる資産運用」を意味する言葉です。
「パッシブ運用」の使い方
「パッシブ運用」の「パッシブ」には「受動的」という意味があります。
自分から積極的に行動するのではなく他者の行動に対して受け身となって変化したり対応したりすることが「パッシブ」です。
資産運用における「パッシブ運用」とはパッシブな運用つまり「自らが積極的に行動するのではなく他の市場参加者の行動や判断による影響を利用して資産運用を行うこと」を表します。
「パッシブ運用」の中でも代表的なものが特定の指数や基準値と連動した投資成果を目指す「インデックス運用」です。
インデックス運用とは「日経平均株価やダウ平均など市場や株価の値動きを示す指数を目標として設定しその指数と同じような値動きになるよう金融商品を購入してポートフォリオを組む運用方法」を意味します。
要するに「特定の指数と同じ値動きになる運用」がインデックス運用であり、そのような「運用主体の投資判断が介在せず市場や経済状況などによる値動きに成果を依存する運用方法」が「パッシブ運用」です。
パッシブ運用は投資成果を指数に依存しているので運用担当者の技量や経験に左右されず安定した結果が期待できます。
「アクティブ運用」とは?
「アクティブ運用」とは、「運用担当者が自らの判断で運用方針や投資先を選定して行われる資産運用」を意味する言葉です。
「アクティブ運用」の使い方
「アクティブ運用」の「アクティブ」には「積極的」という意味があります。
資産を集めて運用する担当者が自らの知識や経験を活かして銘柄や投資先を選び売買を繰り返しながら資産を増やしていく積極的な資産運用を「アクティブ運用」と言います。
「アクティブ運用」では市場で取引されているさまざまな金融商品のすべてが投資先候補です。
どの分野が将来有望か、どの銘柄なら値上がりが期待できるかなど情報や市場分析を通じて判断し資金を投資していくのが基本的なスタイルで値上がりした商品を売却して割安な銘柄を購入したり値下がりを予想して空売りしたりなど積極的に資金を動かす様子から「積極的な運用」を意味する「アクティブ運用」と呼ばれています。
「パッシブ運用」と「アクティブ運用」の違い
「パッシブ運用」と「アクティブ運用」の違いは「投資判断」です。
「パッシブ運用」では値動きが指数に連動しているため運用担当者の投資判断はどの指数を選ぶかという一度きりです。
日経平均やダウ平均など目標とする指数を設定しポートフォリオを組んだあとは市場でどのような値動きがあろうとも投資判断を行わず指数に追従することのみを追求します。
「アクティブ運用」は少しでも利益が大きくなるよう投資判断を細かく行うのが特徴です。
売買のタイミングを見極めたり新たな投資先候補を探したりなど運用担当者の実力次第で成果が大きく変わります。
まとめ
「パッシブ運用」と「アクティブ運用」はスタイルの違いであり上下や善悪の違いはありません。
安替せいを采るのかそれとも大きな利益を狙うのか、目標とする運用方針に合わせて運用スタイルを選んでください。