「アロワナ」と「ピラルク」は双方とも「生きた化石」と呼ばれている魚ですが、特徴や生態などが異なります。
この記事では、「アロワナ」と「ピラルク」の違いを分かりやすく説明していきます。
「アロワナ」とは?
「アロワナ」は「アロワナ目アロワナ科アロワナ亜科に分類される淡水魚」を示し、南アメリカやオーストラリア、東南アジアの淡水域に分布しています。
恐竜が生息していた時代からほとんど姿が変化していない「古代魚」の一種で、日本では観賞魚としても人気があり、シルバーアロワナやブラックアロワナ、アジアアロワナといった種類があります。
「ピラルク」とは?
「ピラルク」は「アロワナ目アロワナ科ヘテロティス亜科に分類される世界最大級の淡水魚」のことを指し、南アメリカのアマゾン川流域を中心に分布しています。
「アロワナ」同様古代魚のひとつで、現地では食用にされていますが、国内では観賞魚として親しまれています。
「アラパイマ」と呼ばれることもあります。
「アロワナ」と「ピラルク」の違い
「アロワナ」と「ピラルク」は海外産の淡水魚で、古代からほとんど姿を変えずに生きてきた古代魚の仲間にカテゴライズされていますが、見た目や特徴、生態などに違いがあります。
「アロワナ」は全長が1m前後で、メタリックに輝く細長いボディに大きな鱗が重なり合っています。
斜め上を向いた大きな口と、せり出した下あごに生える2本のヒゲが特徴的で、小魚や甲殻類、虫などを丸飲みして捕食します。
また、口の中で卵を孵化する「マウスブリーダー」としての一面もあります。
一方、「ピラルク」は「世界最大級の淡水魚」の異名どおり全長が3m~4m程度にも及ぶ大型の魚で、体重は最大で200kgに達することもあるようです。
ボディが丸太のように長くでっぷりとしており、体の後方に背ビレや腹ビレなどが集中してついているほか、円形の鱗があり頭部が平たいのが特徴的です。
体色は黒やシルバー、緑などと幅広く、成長すると魚体の後ろ部分が赤色に変化します。
食性は肉食で、小魚や小エビ、小型動物などを捕食します。
肺胞形状の浮き袋を持っているため、エラ呼吸だけでなく空気呼吸することも可能です。
ワシントン条約の保護動物に指定されているため取引が制限されていますが、日本では水族館で鑑賞できるほかアクアリウムショップなどでも販売されています。
さらに、「ピラルク」は食用魚としても知られており、アマゾン川流域のエリアでは養殖された「ピラルク」が食材として利用されています。
臭みが少なく、白身魚特有の淡白な味わいが好評でソテーやフライなどの調理方法で食されているようです。
まとめ
「アロワナ」と「ピラルク」はどちらも古代魚の仲間ですが、大きさや見た目、生態などに違いがあることが分かります。
どちらも観賞用の熱帯魚として人気がありますので、機会があればアクアリウムショップなどで両者の違いをチェックしてみてください。