この記事では、「無記名」と「匿名」と「秘匿」の違いを分かりやすく説明していきます。
「無記名」とは?
自分の氏名を書かないことを指す言葉で、選挙の投票が代表的なものと言え、アンケートも種類によっては無記名というケースもあります。
署名は無記名ということはありえません。
また、言葉としては名前を書き忘れてしまったというケースでも使うことがあり「無記名の答案用紙が一枚ありました」などの使い方があり、この場合は意図というよりはミスによるところが大きいと言えるでしょう。
無記名は意思表示をする際の記名の有無というケースが多く、商品名が無記名などという概念はなく、流通上の問題もあり「無題」などを作品タイトルにするのが限界です。
「匿名」とは?
自分の名前を隠して知らせないということで、ネットオークションなどで匿名配送というシステムは相手先、送る側の名前を知らせることなく売買できるのでプライバシー的に安心できるというメリットがあります。
ペンネームなども匿名の一種とされており、本名を隠しているということになります。
匿名希望は本名を隠してほしいという言葉で、やはりプライバシー保護的な目的があります。
インターネットのハンドルネームも匿名と言え、匿名掲示板という言葉もあり本名と匿名のコミュニケーションの問題が語られるのもよく見られることです。
「秘匿」とは
秘密として隠すことで、古くは文書、現在ではデータの入ったディスクなどが秘匿されるケースが多くなります。
建物として一般の家は性質的に秘匿することはありえませんが、軍事施設などであれば秘匿できることは理想でもあります。
サイズの問題では当然小さなものの方が秘匿しやすいと言えるでしょう。
秘匿は物語のテーマ的に魅力があり噂話やフィクションなども含め秘匿され続けたものが現れるという展開も見られます。
「無記名」と「匿名」と「秘匿」の違い
無記名は選挙の投票などにおいて名前を記さないというシステムで、秘密として隠すという意味の秘匿以上に投票した人物の名前が誰かわからないようになっています。
匿名は名前を隠すという意味でプライバシーの保護というメリットがあり、匿名掲示板というインターネット文化もあり、匿名だからこそ言えるということも多々見られます。
秘匿は秘密として隠すという意味で、匿名と異なり体積の概念があるものを隠すことが基本となっています。
その会社の社員は知っているものの取材などでは秘匿しているという施設もあります。
秘匿の目的は安全を保つことであり、匿名などにする方向と近いとも言えます。
まとめ
無記名と匿名は本名を知らせないという意味では同じですが、匿名は匿名という言葉を使用する必要があり、無記名は何も書く必要がないという意味になります。
秘匿は秘密にして隠すという意味で、名前と違い体積のあるものも対象となり、小さいもの、動かしやすいものほど秘匿しやすいと言えます。