この記事では、「日々」と「日常」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。
「日々」と「日常」の違い
「日々」の意味は、毎日、日ごとです。
「日常」の意味は、つねひごろ、ふだんです。
「日々」の場合は、来る日も来る日も、1日、同じような日が何日も続くという意味合いがあります。
「日常」の場合は、いつもと変わらないという意味合いになります。
毎日のように仕事に行っていて、仕事では特別変わったことはありません。
同じ時間に出勤をして、職場では同じような仕事をして、仕事が終わるのはいつも同じような時間です。
これは、同じような日が何日も続いているといえます。
こういった状態が続くことが「日々」で、「日々の仕事」などいうことができます。
同じような日が何日も続いているとは、いつもと変わらない毎日ということができます。
いつもと変わらないという意味を込めるときには「日常」といい、「変わらない日常」のような言い方ができます。
「日々」と「日常」の使い方の違い
毎日、来る日も来る日もということを指す場合に「日々」を使用します。
「日々学校に通う」「日々テレビを見る」などのような使い方です。
毎日がいつもと変わらないことを指す場合に「日常」を使用します。
また、「日常会話」のように、いつも変わらずに用いるという意味でも使われます。
「日々」と「日常」の英語表記の違い
「日々」は英語で“daily”と表現をします。
「日常」は英語で“daily”や“everyday”と表現をします。
「日々」の意味
「日々」には、毎日、日ごとという意味があります。
毎日は、来る日も来る日もという意味です。
「日々」は、特定の日のことではなく、同じような様子が何日も続くことをいいます。
いつもは、職場と自宅の往復の日を過ごしています。
しかし、今日だけは誕生日で友達がお祝いのパーティーをしてくれました。
この誕生日の日はいつもと違うので、特別な日といえ、「日々」ではありません。
職場と自宅の往復の日は、来る日も来る日も同じように繰り返されており、これは「日々」といえます。
このことを指して、「職場と自宅の往復の日々を過ごす」のようにいうことができます。
「日々」の使い方
特別な日のことではなく、同じような日が何日も続くことを指していいます。
「毎日」と同じ意味で、「毎日」の方が一般的に使われており、「日々」は改まった場面で使われることが多いです。
同じような日というとつまらないイメージがあるかもしれませんが、「日々充実している」のような使い方もされ、つまらない毎日という意味ではありません。
「日々」を使った例文
・『日々成長する様子を見るのが楽しい』
・『戦いの日々を送っていた』
・『ここまで成長できたのは、日々支えてくれる人がいたおかげです』
・『日々の打ち合わせを大切にする』
「日々」の類語
「毎日」「連日」が類語です。
「毎日」には、来る日も来る日もという意味があります。
「連日」は、何日も続くことです。
「日々」の対義語
「日々」は特別な日のことではなく、いつもと同じような様子が続く日のことなので、対義語は「特別」になります。
「特別」とは、他とはっきりした区別があるという意味です。
「日常」の意味
「日常」には、つねひごろ、ふだんという意味があります。
つねひごろとは、ふだんのことです。
ふだんには、いつもという意味があります。
つまり、「日常」とは特別のことがない普通の日という意味になります。
「日」という漢字には、ひごとという意味があり、「常」という漢字には、いつもと変わらないという意味があり、漢字からも「日常」の意味がいつもと変わらない普通の日ということがわかります。
「日常」の使い方
いつもの変わらない日という意味で使用されます。
たとえば、ビル掃除の仕事をしている人がいたとします。
その人は、毎日同じ階の掃除を同じように行っています。
いつもと変わらない仕事です。
このことを「日常の業務」のようにいうことができます。
また、「日常」はいつも決まって用いられる意味でも使用されており、その意味では「日常のあいさつ」のような使い方をします。
これは、いつものあいさつが決まっているという意味になります。
たとえば、朝なら「おはよう」と決まって言うようなことです。
「日常」を使った例文
・『日常に彩りを与えてくれる』
・『猫の日常を撮影した動画が話題になる』
・『日常的に使用できるバッグ』
・『笑える日常を描いた漫画』
「日常」の類語
「ふだん」「日ごろ」が類語です。
「ふだん」とは普通の日のことです。
「日ごろ」には、ふだんという意味があります。
「日常」の対義語
「非日常」が対義語です。
当たり前ではないという意味があります。
まとめ
似ているような意味を持つ2つの言葉ですが、「日々」は同じような様子が続くこと、「日常」はいつも同じような状態のことで、ニュアンスが異なります。