「強調」と「主張」の違いとは?使い方や例文も徹底的に解釈

「強調」と「主張」の違い生活・教育

この記事では、「強調」「主張」の違いや使い方を分かりやすく説明していきます。

「強調」と「主張」の違い

「強調」には、3つの意味があります。

1つめは、ある事柄をとりわけ強く主張すること。

2つめは、絵画や音楽などである一部分を目立つようにすること。

3つめは、取引相場が上がろうとしている状態です。

「主張」とは、自分の意見、考え、権利などを相手に認めさせようと強くいい張ることです。

「強調」の意味にある、ある事柄をとりわけ強く主張すると、「主張」の意味は、自分の意見などを強く訴えるという点で意味が似ています。

しかし、2つの言葉が持つニュアンスはことなります。

「強調」の場合は、訴える内容ではなく、訴え方に重きをおいている言葉です。

それに対して「主張」は、訴える内容に重きをおいています。

この点に違いがある言葉です。


「強調」と「主張」の使い方の違い

「強調」は訴え方に重きをおいて表現するときに使用をします。

口に出す言葉だけでなく、「下線で強調する」のような使い方もできます。

また、絵画や音楽などである部分を目立たせる意味でも使われます。

「主張」は訴えたい内容に重きをおいて表現するときに使用をします。


「強調」と「主張」の英語表記の違い

「強調」は英語で“emphasis”“stress”と表現をします。

「主張」は英語で“insistence”“assertion”と表現をします。

「強調」の意味

「強調」には、3つの意味があります。

1つめは、ある事柄をとりわけ強く主張することです。

「明日はデートだから時間に遅れないでね。

絶対時間に遅れちゃだめだよ」
という会話があったとします。

この会話では「時間」という言葉を2回使用しており、それだけ「時間」のことを強く訴えたい、目立たせたいと考えられます。

この会話を言った人は「時間に遅れちゃだめ」というところを、特に大きな声でいいました。

他の言葉よりも、強い訴え方だといえるでしょう。

このように他よりも目立たせるような訴え方を「強調」した言い方ということができます。

訴え方に重きをおいている意味です。

2つめは、絵画や音楽などである部分を他の部分より目立たせることです。

花瓶に入れられているヒマワリを描いた絵があります。

この絵では、ヒマワリの花びらが強く描かれており、花瓶や背景などは、ヒマワリに比べると薄い印象です。

これは、ヒマワリの花びらが他よりも目立つように描かれているといえます。

このような表現方法が「強調」です。

3つめは、取引相場が上がろうとしている状態の意味です。

「強調」の使い方

訴える内容ではなく、訴え方に重きをおいた意味を持つ言葉です。

「強調した言い方」のように言葉についても、「下線を引いて強調する」のように言葉以外のことについても使用できます。

全体のうち、とりわけ強く主張したい部分を指しています。

「強調」を使った例文

・『傘を忘れないでくださいと、天気予報のお姉さんが強調していた』
・『エレガントさを強調したデザインの服』
・『早急に対策をする必要があると強調した』
・『蛍光ペンでラインを引いて強調する』

「強調」の類語

「主張」「力説」が類語です。

「力説」には、相手を説得しようと強く力を入れて述べることという意味があります。

「強調」の対義語

「控える」が対義語です。

度を越さないように少なめに抑える、自制をしてやめておくという意味があります。

「主張」の意味

「主張」とは、自分の意見、考え、権利などを他人に認めさせようと強く訴えることです。

ある学校では、女子の髪の毛は肩よりも短くなければならないとされていました。

それに反対した学生たちが、自分の好きな髪型にする権利がある、学校側に自由を奪う権利はないと言い張りました。

この活動は、自分の権利を他人に認めさせようと強く訴えているといえます。

そして、相手に認めさせようという意志が感じられます。

このようなことを「主張」といいます。

「主張」の使い方

相手に認めさせるために強く訴えることを指して使用します。

言い方についてではなく、強く訴える、認めさせるという点に重きを置いている言葉です。

また、目立たせることではありません。

「主張」を使った例文

・『互いによい関係を築いていますと、両企業は主張していた』
・『彼の主張もわからなくはない』
・『主張を通そうと強気の姿勢だ』
・『学生たちの主張を聞き入れることにした』

「主張」の類語

「強調」「力説」が類語です。

「主張」の対義語

「主張」は自分の意見や権利などを通そうとする、強い精神力ということができます。

その意味の対義語となる言葉が「弱気」です。

事にあたる精神力が乏しいという意味です。

まとめ

他人に訴えるという点では意味が似ていますが、「強調」は訴え方に重きをおいており、「主張」は訴える内容に重きをおいている点に違いがあります。