人の気持ちを表す言葉として「喜び」と「歓び」と「慶ぶ」というものがあります。
これらの言葉には果たしてどのような違いがあるのでしょうか。
この記事では、「喜び」と「歓び」と「慶ぶ」の違いを分かりやすく説明していきます。
「喜び」【よろこび】とは?
「喜び」とは、嬉しく思う気持ちや楽しく思う気持ちを表した言葉です。
日常的に嬉しく思う気持ち楽しく思う気持ちを表すときはこの言葉を使用することがほとんどです。
些細な出来事から大きな出来事まで幅広く使える言葉で汎用性の高い言葉です。
普段の生活の場面ではこの言葉を使っておけば間違いありません。
「喜び」の例文
・『子供の喜ぶ顔を見ることが親にとっての喜びである』
・『優勝したことが嬉しくて、喜びの気持ちを隠しきれない』
「歓び」【よろこび】とは?
「歓び」とは、「喜び」と同じような意味合いになります。
ただ「歓」の文字は、歓談とか歓喜といったように、一人で行動するというよりは大勢で行動するといった言葉に使われる文字です。
ですから「歓」の文字の中には大勢で喜ぶというような意味合いが含まれており、「歓び」は大勢で喜び合うというような意味合いとして使われています。
大勢で喜び合うことということは、喜びの度合いとしてはかなり大きいものであるとも言えます。
「歓び」の例文
・『初めての子供が誕生したことは歓びである』
・『念願だった優勝を果たし、スポーツバーは歓びに溢れた』
「慶ぶ」【よろこぶ】とは?
「慶ぶ」とは、お祝い事をおめでたいと思う気持ちを意味しており、その気持ちを周囲に伝えるために挨拶文などで使われる言葉です。
ですから日常会話としてはほとんど使われない言葉になります。
例えば年賀状での挨拶分として、年が明けたことを、謹んで新春のお慶びを申し上げますといった文章で相手に伝えます。
主に慶事などの祝い事の際の挨拶文として使われる言葉になります。
それ故に改まった場面で使われる言葉になりますので、本当にこの言葉を使っていいのかどうか慎重に見極める必要がありますので、その点は注意が必要です。
「慶ぶ」の例文
・『謹んで新春のお慶びを申し上げます』
・『ますますご清栄のこととお慶び申し上げます』
「喜び」と「歓び」と「慶ぶ」の違い
「喜び」と「歓び」と「慶ぶ」の違いについてまとめると次のように説明できます。
「喜び」とは「嬉しく思う気持ち楽しく思う気持ち全般」の意味合いがあります。
「歓び」とは「大勢で喜び合う気持ち」を表現した言葉です。
「慶ぶ」とは「おめでたいことをうれしく思う気持ち」を表現したような言葉になります。
まとめ
「喜び」と「歓び」と「慶ぶ」について意味と違いを説明してきましたがお分かりいただけましたでしょうか。
同じポジティブな感情を表す言葉でも、使う場面やどんな出来事に対しての感情なのかといったところに違いがありました。
日々生活しているとつらい出来事などもありますが、そのようなときは気持ちをしっかり持って、よろこびにあふれる生活をしていきたいものです。