みなさんは「卸売」と「問屋」と「小売店」という形態の職業がどのような意味があるかご存知でしょうか?
そこでこの記事では、「卸売」と「問屋」と「小売店」の違いを分かりやすく説明していきます。
「卸売」とは?
「卸売」は「おろしうり」という読み方になります。
この「卸売」とは「生産者・輸入業者から商品を仕入れてこれを小売商人に売り渡すこと」、あるいは「そのような業種やそのようなことを行っている人のこと」を指している言葉です。
「卸売」の例文
ここで「卸売」の例文を見て行きましょう。
具体的な使い方としては、以下のようなものがあります。
・『卸売業は商品を作るメーカーと小売業の間に位置してメーカーより商品を仕入れて小売販売店に商品を提供する業種のことを指しています』
・『近年はインターネットによる販売が普及してきたこともあって卸売業が衰退しつつあるのではないか?』
「問屋」とは?
「問屋」は「とんや」という読み方になります。
この「問屋」は「生産者から商品を買い入れて小売商に卸す業」「卸売商」のことを意味する言葉ですが、鎌倉・室町時代にあっては「主に港湾で貨物の保管・輸送・仲介売買をした業者のこと」を指していました。
「問屋」の例文
続いて「問屋」の例文を見て行くことにいたしましょう、どのような使い方が考えられるのでしょうか?
・『私の実家が代々呉服問屋を営んできたが、若い人たちの着物離れが加速して廃業するかもしれない』
・『この辺りはかつて問屋街となっていたが、今ではその装いもガラリと変わっている』
「小売店」とは
「小売店」は「こうりてん」という読み方になります。
この「小売店」は「小売りをする店のこと」であり、「生産者や卸売業者から仕入れた商品を最終消費者に販売すること」という意味になるのです。
「小売店」の例文
ここで「小売店」の例文を見て行きましょう。
具体的には以下のような文章が挙げられます。
・『私はPC関連アイテムの小売店を始めることにした』
・『元々、リーズナブルな商品の小売店を営んでいたふが、数年前にネットショップを立ち上げで好評だ』
「卸売」と「問屋」と「小売店」の違い
ここで「卸売」と「問屋」と「小売店」の違いを見て行くことにいたしましょう。
どのような違いがあるでしょうか?前述の通り「卸売」とは「生産者または輸入業者から商品を仕入れてその商品を小売商人に売り渡すこと」または「その業種・その人」を指しています。
「小売店」は「小売りをする店のこと」や「生産者や卸売業者から仕入れた商品を最終消費者に販売すること」であり、「卸売り」は「問屋が生産者・輸入業者から商品を買い入れてそれを小売商に売り渡すこと」を言っています。
整理してみると、「小売り」は「問屋などから仕入れた品物を直接消費者に売ること」で明確な違いがあることが分かります。
尚、「卸売」と「問屋」ともに「商品を仕入れて小売商人に売り渡す」と同じ解釈になりますが、「問屋」は商法上「自己名で他人のために物品の販売や買い入れをするのを業とする者」と規定されているのです。
まとめ
ここまで「卸売」と「問屋」と「小売店」の意味と違いを説明してきました。
近年はネットで商品が流通しているためにこれらの言葉を使うことが少なくなっているかもしれません。