この記事では、「努める」と「勉める」と「勤める」の違いを分かりやすく説明していきます。
似ている語句を、正しく理解していきましょう。
「努める」とは?
努める(つとめる)とは、怠けたりせず一生懸命やってみること。
自分の持っている力を、最大限に発揮していく様子です。
努力しているもの、力を尽くしていることが「努める」になります。
もともと努めるという語句には「努」という、力強い漢字が含まれています。
「努」とは、意欲をわき立たせること。
やる気を出すという意味があります。
そのため可能性のあるなしに関わらず、成功させようと願って力を出すことが「努める」です。
「勉める」とは?
勉める(つとめる)とは、苦難に耐えていくこと。
高い壁を乗り越えていけるように、懸命に励むさまをあらわしています。
できないと諦めずに、尽くしてみること。
やれるだけ、やってみるのが「勉める」です。
勉めるには勉強の「勉」の字がはいっています。
勉には「限界をこえる」というニュアンスが含まれています。
つまり自分の限界点をこえて、やってみること。
きつい勉強や仕事に、意気揚々と立ち向かっていく行動が勉めるです。
自分の苦手な分野に取り組む、チャレンジするという意味があります。
「勤める」とは
勤める(つとめる)とは、働くこと。
ある定職に就くことを示しています。
会社に行くこと、決められた業務をまじめに行うことが「勤める」です。
もともと「勤める」の「勤」には「ひたむきにその仕事をおこなう」という訳があります。
そのため熱心に仕事をすること、わき目もふらずに職務に取り掛かることが「勤める」です。
また「お勤め」というと、その人の職業をさします。
役目を果たすこと、企業に所属して仕事をおこなうことが「勤める」です。
「努める」と「勉める」と「勤める」の違い
いずれも「つとめる」と読めるので、迷いやすいです。
ただそれぞれの漢字に注目すると、何を伝えたいのか意味がくっきり見えてきます。
まず「努める」とは、努力すること。
一生懸命やってみることです。
そして「勉める」も、苦手なものに挑戦すること。
やめようと思わずに、力の限りを尽くしてみることです。
両者とも同じ意味なので、辞書によっては「努める」と「勉める」が同じ欄に掲載されています。
さらに「勤める」は仕事をすること。
自分の才能を発揮して、社会のために活躍していく様子をあらわしています。
まとめると努めるは、手抜きしないこと。
勉めるは、勉学などを励むこと。
勤めるは、仕事をすることです。
正しい使い分けを理解しておきましょう。
まとめ
「努める」と「勉める」と「勤める」の違いを分かりやすくお伝えしました。
努めるはうまくいくように、励むこと。
前のめりになる様子です。
そして勉めるとは、一生懸命やってみること。
苦手な分野も挑戦してみることです。
また勤めるは、仕事をおこなうこと。
社会のために尽くす動作をあらわしています。